満面の笑顔を裏返してみれば 粘つく嫉妬の糸が切れてく
平成の怪物堂々引退す 平成の凡夫は今日も 鞄を振るう
応援の歌に合わせて 傘を振る 少し大きくなった気がする
出し物で貸した制服に染み込む 薔薇の香りが夏を知らせる
国境の片側で待つ午前二時
うぐいすの瞬きに似た君の鼓動
希望かもしれない 羽虫かもしれない 目の前を眩ませる轟音
誰も夢の本当の終わりを 知らないのです
夜の隙間に人差し指を引っ掛ける 黒く染まった手に天の川
朝一の鎖骨の痛みで生を知る
揺れる透明なブランコ きみとぼくが重なる場所
どこでもないどこかに 家を建てて 玄関の前で眠れたらいいのに
心にびっしりついてる扉 開け閉め開け閉め繰り返し 私は自我を保ってる
ジンジャーエールの泡たちが 弾けて空に逃げる度 死にゆく私の一部分
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