これ以上何も訊いたりしないから まだ枯れないで花瓶の野菊
その行為は どこか祈りにも似ているの ひざまづいて結ぶ靴紐
もうここにいられないの、 と言い残し 薔薇は遠くへ旅立ちました
カーテンで 花嫁ごっこをしていたの 白い光が溢れる午後に
寂しさをいつか はんぶんこしたくて 今川焼きで予行演習
鶏肉が氷みたいに冷たくて メメント・モリと呟いてみる
家出した風船が帰ってこないかと 時々君は空を見上げる
なないろのリボンを 結んであげるから あなたの雨は ここでおしまい
純白の翼が欲しくなったので 光溢れる窓にもたれる
こうすれば寂しくないわ、 と言う君の手元で 群れを築く折り鶴
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