親愛敬慕傲慢嫉妬秋になる
柘榴食む正しい人がこわいこわい
旧友は愚かピンク色の象か
林檎喰う火星の耐えられない重さ
長針よ狂えよ夏を従えよ
コンパスの針刺し直す短夜に
緩やかな死がある晩夏だったろう
寒卵叩いてきみは助からない
ぞっくりと並ぶ剥製月の雨
死に夏は含まれますか大都会
渇きさえ知らぬ存ぜぬ私は春だ
柘榴割る曖昧な悪など正義など
夏めいて句点は息を継ぐかたち
空白を楽しむくらげ□のなか
愛想だけ生きて来世は檸檬がいい
八重歯など牙の退化だ青りんご
死 ∴金魚は浮かぶ浮かばれない
潔癖なくらいでいいよ柚子香る
姉の死ぬ夢の残響髪洗う
死んでも春生きても春で春るるる
絆創膏に手描きのハート夏衣
鬱々と桃を食うから救えない
才能はここまでだけど春うらら
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