この家を出る日は さっき買ってきた 牛乳の期限の次の日曜日
緩やかな腹痛 鳩時計は白い
祈る手が朝を貫き冬の水
実感がなくておでんはまだ熱い
人の心はレンズに似ている 光線を乱反射して なのに光を探し続ける
朝を貫く汽笛の音は たまごサンドの黄色のようで
秋風に痣の背中を任せるの
ボンゴレは あさりを食べるためにある
トルコアイスの 茶番みたいなやりとりを 愛せる人になろうと決めた
水澄んで ずんずん地底走行車
骨だけのビニールハウス新豆腐
ロイヤルホストって なんの店だっけ もっかいここから始めよう
あなたの心動かない 松屋の椅子みたい
台風の 星の繋ぎ目まで 歩く
トランプにサインするから 秋の雨
十戒を授かって食う マドレーヌ
七月を音に変換して 売るの
等身大の愛を 投げ込む 洗濯機
占いに ごめんなさい と言われ 春
くりあがる筆算できず 春の鳥
恋じゃないはずの耳鳴り 春の夜
風船はどこから見ても 太陽になりきれなかった 星の欠片だ
ニュートンが 林檎を投げたときから 僕らはずっと 宝石の中
風船の国を見つけるための地図
うららかの たらこパスタに細い海苔
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