小説をかなり読めると踏んだのに すぐに呼ばれたリハビリ室前
短夜にシェイクスピアの本二冊
濡れるのも少しいいかも春の雨
絶滅しゆく麒麟の長い脚を 君は日が沈むまで眺めてる
冷静になれない君が鳩の 着地を見たとたん静かになる
パンフだけ眺めているよ冬の旅
戦争がない世界など陽炎よ
絵文字だけで 君が気分を伝えるから 正しい箸の持ち方に変える
恋雀色鉛筆で出す手紙
地球滅亡迫るもまずは鳥帰る
消しゴムの剥きたてみたい若草野
寝たふりを繰り返したの桃の花
残業で菓子が配られ水温む
つくしんぼ 「か行」の友になってくれ
猫の恋たとえ世界が壊れても
除雪車の轍なぞって寝ころんだ
菜の花の黄色に紛れ赤い嘘
氷点下に捨て猫が 吐息で書いた「かまって」を 通行人が一瞥し去る
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