この家は猫背で居るところ小百合
骨壷を抱く夜の底 鐘凍る
監視所にストーブ一つあり独り
春の宵 舌裂くほどに飴の鋭
食卓のひとりに慣れた頃が秋
ぷちぷちと細胞生まれていて朝寝
草枯れて西の倉庫の鍵もらう
身を投げるための改札 冬の蝶
風邪の日は知らないNHKばかり
鍵っ子のための階段 檸檬の木
はちみつの専門店へ花野道
錠剤の血へ溶ける音 蜃気楼
春うららみんな季節のパンケーキ
カンテラの灯の先導のある霜夜
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