私にも誕生日しか話さない お守りみたいな記憶があるよ
付け襟は人が神様に許可された 天使にすこし近づく手段
放置した キレートレモンの空き瓶が 花瓶みたいになってく季節
天国に命を返すみたいだね 君の綺麗なフリースローは
火傷する温度で髪を温める at寒くて暮らせない街
白湯とかを バカにしないで飲むんだよ 冬が僕らを諦めるまで
さよならに さようならって返される 小一だけど人間なのに
もうなにも見ないで欲しい あなたから オペラグラスをお願いされる
私が引くまで開かなくて 私が押すまで閉まらない 電子レンジが壊れた日
戒名は君の名前にしたいから 僕より速く歩かないでよ
いっぱい食べる人のこと 愛しく書いた文章の 少食の人って感じ愛しい
回らないお寿司はいつも 回れない(涙)と言いながら 食われる
私だけ友達がいない美容院
会いたい人に 会える人特有の 新幹線でのやさしい背筋
割れない食器が増えていく 割れるものだけ大切でした
行きしなに虹を見つけて すれ違う全ての人に アッて言ったの
適切に マフラーを巻いてくれるけど 最後まで締めても別に良い
子宮では一位になったはずなのに ゴールテープを切れないままだ
似たような場所はいくつも あることを君は知らずに 生きていけない
タンポポの花園にする! 真夜中に庭の綿毛を ビュンビュン飛ばす
美しい空気はひどく冷たくて あなたの肺を傷つけていく
人間を枚で数える怪物を ひとひらにするひとひらが来る
泣いている宇宙飛行士可哀想 無重力だと涙もウケる
くりかえし、たしかめないと 苦しい?と問診されて 詩?って答えた
他人事だから刹那で消えていく あそこにあった看板て何
本当は二周目がある人生を 一度きりだと思って暮らす
不死だったはずの天使が恋をして 死亡可能な存在となる
僕の死後不死の薬を手にしても 君にはちゃんと死んで欲しくて
世が世なら手芸作家になれていた 下人が出会う例の老婆は
口内に向日葵の種詰めたまま 死んで夏頃見つけられたい
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