空き缶とまだねむる君 窓外に夜の本体だった裸木
今、今を巻き取っていく エンドロール 叫びのようにのびる夕影
焼きジャケの骨 陸上は疲れるね
冷蔵庫を漁る手とめて 寝室の死気を一口含んでねむる
それぞれの孤立の形 サボテン
梅雨の山 コンビニバイトに会いにいく
ホームステイ 手を振っている兄弟は 火山の影に小さくとけた
軒先に月は脱皮をくりかえす 靴べらで靴 はいて出掛ける
カルト的建造物がある町の はちみつみたいに重たい日暮れ
なにもかんがえない勇気 こんな時間に起きているのは 下水だけだね
すっぱそうな レモンのほっぺた
街とは しろい凹凸と、風だけです
ドット絵のクッパは かなしいほど小さい
無音という静な電子の漣を いっしょにきこう、多肉植物
湯冷めして足下の小さな惑星
夜の雲おいぬいてゆく夜の雲
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