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雲に覆われて見えなくても
星は必ずそこにいて
煌めいてくれているんだよ

広い心でいてください
目の前の人を思いやってください
ただ、それだけ

口から出るのが声ならば
わたしはあなたの声を知らない
無機質な音でしかない

真昼の月と飛行機と
鳥と雲とは おそろいの白

みんな仲良しに見えた

それが雲にみえた
鯨にみえた
亀にみえた
きみの横顔に見えた

この世から
消えて亡くなるその前に
一節の詩を
空に蒔きたい

通りすがり
人様の庭の花で癒される
自分で育てる予定はまだない

カラカラと風に舞う枯れ葉
桜より美しいと感じた
私の心は乾いているだろうか

優しいだけの世界では
きっと人は生きていけない

母からの便りで冬めき感じとる
氷中もみじと写るあかぎれ

ご褒美は
平日三時の純喫茶
こころにチャージ
香る珈琲

カマキリの 骸見つけて 顧みる
勇ましかった 若き日の君

よそ行きの 顔した君の 後ろ影
生活感だけ ここに残して

霧雨が次第に濡らすアスファルト

心に降りゆく　ため息のよう

二十年
早くうまれていたならば
あなたの隣で
笑えたのかな

三百と
六十五日の
明晰夢
私とわたしの
二人三脚

頬撫でる
乾いた風に
水ひとつ

ひとはみな
誰かと共に生きている
ひとりぼっちの
ぼくを残して

シャクシャクと
落ち葉踏む足 軽々と
この歌どこまで
続くことやら

天仰ぐ
胸に溜まった涙吐き
青紫の空に溺れる

古本の甘い匂いと金木犀
どちらもあなたに
お似合いでした

暖かな
服を纏った待ち人の
頬はいつしか
かさついていた

この街は
醜い心の奴ばかり

こんなところで
生きたくはない

イヤフォンと
スマホ片手に走り出す
長月の夜
跳ねる前髪

せわしなく
動き続けるこの街に
取得させたい
有給休暇

川沿いを 歩いて探す 君の影

ゆびさきに
宿った桜の花びらが
歳月を経て 絢爛と化す

この街は氷のようにあたたかい

シャツ羽織り
見上げた空は
秋模様

エアコンより
扇風機がすき
ハンディファンより
団扇がすき
そうゆう人がすき