窓越しのままでも空は綺麗だし 出かけたいのに出かけたくない
あんにゃろう こんにゃろう そんにゃろう とりあえず傘振り回しちゃろう
サウンドをオフにするたび ぶるぶると 風に震えやすくなる鼓膜
引っ越しの挨拶できなかった部屋 よくわかんない歌が聞こえる
愛なんて みんな狂っているんだよ わすれなぐさで呪いをかける
窓に聞く爆走バイク春の闇
美しい橋です。 ランナーもみんな すこしゆっくり走っています。
川の音に目覚めて 一人だと気づく
溶けそうに重たく雪柳の白
ゆっ くり と 声のうねりを掴み上げ 指揮者の指はやわらかに舞う
追いついてほしかったから スピードを上げて あなたに背伸びをさせた
ヒヨドリに揺らされて散る 花びらの ように 野原に呼ばれてしまう
欲しかったはずの理想 に追いついて ほのおのようにうつくしすぎる
飛び込んできた先生が 一コマで滅亡させる室町幕府
背後からスマホを覗く雛人形
わたしたち ただにんげんというだけで なにもしないが許されなくて
星ひとつ見えない夜のベランダで 空のまぶたのなかをながめる
いのち どんどんかけらになっていく。 いつかまた かたまりになる。
夕焼けに(今日)が飽和する
旧札の詰まった財布 新しくなるのが きっと怖かったのだ
入れすぎて溶かせなかった角砂糖 あいされすぎて愛せなくなる
どこまでもきえないさけび、 きこえないさけびのままで わたしにひびく
たえまなく欠け落ちてゆく 智恵を抱き それでもきみのうたは止まない
わかるよ、の洪水 くしゃみ 止まらない
茶碗から お米の粒が持ち上がる粘度で ハトが 西へ飛び去る
朝焼けのつめたい光 自転車のペダルを いつもより強く踏む
かけられた布団の中にとけてゆく ぼくだけが知るあたたかい闇
朝霧に包まれたから 狂ってる世界も どこか正しく見える
マフラーがみちみちてゆく交差点
オチのない話をしよう 流れ星みたいに消えてなくなる話
詩
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