桜が懐かしくて 鴨川にまた鴨が来る
見上げれば 鳥がまっすぐ羽ばたいて 風邪を世界にゆるされている
こんなにも金木犀がうかぶから だれにもいきていてほしくなる
あたらしい傘のためだね時雨だね
一瞬のカイロをわたすゆびさきに 悲しいだけがため息じゃない
七輪がなくても焼けてしまうから どこの街にも秋刀魚が躍る
キャンディーを供えるように ベタついた ハッピーエンド的な祈りを
口語だって 書いているなら文語じゃんって あなたの転びそうなリズムで
銀杏がたちこめている構内が 吐息のせいで冬になります
ドラえもんの歌で なにかを忘れても のび太みたいな笑顔でいてね
ごめんねの重力で割るマグカップ
「海は陸よりも広い」と 言うことも いつか差別になるのだろうか
真夜中に近くバイクが轟いて ねむれなくても生きてていいよ
愛っちゅうもんはやっぱり 狂っとる なんもかも美でころしてしまう
まるまると月のひかりに包まれて わたしの どこか いきをしている
夕暮れの業務スーパー いちめんの まだうごかない なにかのふくろ
深夜 となりに人がいる だけで 地球を愛せてしまう
にんげんのすがたがひとつ 眠たげな動物園に響くかみなり
粗熱を取らないままの気持ちです きれいではないかもしれません
ひからないパジャマのような ぬくもりで だれかの夢の靴になりたい
迷いつつ惑いつつ飛ぶ蝉がいて すべてのものはめいわくらしい
依存され依存だからね 君が押す 電子レンジのボタンになるよ
「どうせ」ってこぼす 涙の一粒は まだすこしだけ光ってる夢
吸って吸って吸って の まるで過呼吸な 非生産的活動がすき
扇風機 風のてのひら的な風
クーラーが寒いし長袖はだるい
今ぼくのお守りとなる古本は かつてだれかのお守りだった
山盛りのカレーひとりで平らげて 夢を叶えることはくるしい
いちじくを食べる手つきで しんぞうを握るみたいに あいしてほしい
くしけずるかみのけ 櫛が絡め取る髪の毛 よるのくろいてざわり
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