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たましいのほつれ目
地図ができあがるときの
メロディ

途方もない春を
聴きとるために
結晶をください

カーテンにくるまって
わざと影を揺らして
君を待つじかん

顔をつけずに、
泳いだ
あの海の足ざわり

演じると
透明な皮膚で
護られる

こころが変で
とげぬきを探す
恋もしてないのに

綴じてしまわないで
陽射しはきみから
はじまるものよ

怒ってもいい人がいて、
わたしは謝ってはいけなくて
それからのこと

それまでは、
生き抜くのだと
かたくなる蕾のような
気持ちで笑う

あなたの境目を
癒すための
ささやき
物語はいつも

はみだしたひかり
そのままに
眼鏡をかけ直す、君

大丈夫以外、消えて
大丈夫になる町

消せない太陽がふるえている
だから、わたしたちは
泣いたり笑ったりする

駆けつける夜
踏み鳴らして。晴らして
汗、したたるばかりか、心は獣

浮上する、
わたしのための
夜じゃない。

あのひとの身体は、
七色の沈黙に
なろうとしていて
それを阻止する

夜明けから逆算して、
あなたを好きでいる

参考にならない
だれかの
しあわせ

額に植えた春の根っこで、考える

プールサイド
かいだことのある景色
まだあたたかいあまつぶ

星に告げるまでのタイムラグ
あなただけの吐息

星が経た傷みを
あなたは知らなくて
おねがい、そういう花束でいて

夕立に
あなたのリズムを打ち明けて
わたしに芽吹く、輪郭

そうやってほどけるまえに
色彩になるんだ、
わたしの炎を賭けて

ここにない季節で
あなたを抱きしめる

会いたいと呟くほどに遠ざかる
ただしい図解になれない僕ら

仮定してばかりじゃ縮むよ
答えそのものが

ときどきは、思い出してね
傷まない方の
手のひらだって
あなただ

そんなんじゃない記憶たちで
できあがる泉だ
ここはやさしい泉

湿ってて
手すりを握る
踊り場で
おまえはやっと
花の心臓