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ろっこつのかたち
に
鳥をまもるとき
けやきの喉はよくしなる　弓

ぎゃっこうの産毛にふれてゆけば
夏

わたあめの浮遊
の
ごとくまるちーず
にひき連れ添うしんりょくの朝

にくきゅうのふちへみなぎる青嵐

風とともに
じまんの剣を見せに来る
きみのつむじのほがらかな白

じゃすみんの風
に
ねぐせをそよがせて
きみはイドラをおしえてくれる

くもを撮る
とき
ぜんしんで背のびして
天のあわいへ吸われゆく友

炎天の底
の
小部屋の海にいて
ねこのゆたかな寝相見ている

ひだりききのわたし
が
塔に立っていて
かがみのらせんかいだん割れる

大西日振れてパノプティコンの鐘

めさいあの花のくちびるごと齧る

立ち漕ぎを
するとき
チュールスカートを
ねおんてとらとしてなびかせる

性欲をやめて
ひかげに見つめれば
ましろいサラダボウルのきみだ

たんぽぽの蔭
いちまいのしんらいが
欲しくて、むねに手を差しいれる

経血の昏くビル群の空腹

ゆんわりとほどける
らむねびんの影
しがつに捨てたやくそくがある

逆光にまみれ
みぎてを振る友の
しなもんぱいのようなあやうさ

まばたきをする度
星の散ってゆく
まつげのきわのすみずみと、あお

月面に来てウリエルは樹のかたち

呼吸器に似ていちめんの二季草

かげふみの終わりに
友がつかまえる
つくしのような地球のしっぽ

託されたバトン
を
掴みおとうとは
メロスの眼をして駆けだしてゆく

ひばないろのほね、
の名前を
すこしずつ
おぼえるきみに倚りかかる午後

肺胞のひかりを
喉へせりあげて
みもざのようなきみのこくはく

さみどりに満ちた
廊下へ
おどりでる
みぎのつまさきから春になる

会えない日だけ
に
またたく百合があり
蛍光ぺんのかすれをなぞる

あざらしの手つきで拍手する
きみのしゅくふくは
純白のこもれび

おとうとのねごと
を聴けば
はみんぐのように
編まれるわたしのなまえ

瘡蓋をやぶりエーデルワイスの火

きりたての前髪
風になびかせて
たるとたたんのようなきゅうじつ