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ひばないろのほね、
の名前を
すこしずつ
おぼえるきみに倚りかかる午後

うでという帆
を
まんかいに広げれば
夜明けは神酒のようにまばゆい

肺胞のひかりを
喉へせりあげて
みもざのようなきみのこくはく

さみどりに満ちた
廊下へ
おどりでる
みぎのつまさきから春になる

深呼吸すればさくらのみなぞこに
棲むけだもののようなぼくたち

会えない日だけ
に
またたく百合があり
蛍光ぺんのかすれをなぞる

あざらしの手つきで拍手する
きみのしゅくふくは
純白のこもれび

おとうとのねごと
を聴けば
はみんぐのように
編まれるわたしのなまえ

瘡蓋をやぶりエーデルワイスの火

きりたての前髪
風になびかせて
たるとたたんのようなきゅうじつ

保冷庫の
青いひかり
　に濡れながら
受胎告知のちんもくを抱く

うえはーす齧れば春の火の匂い

さくらいろの
もうふに
犬はくるまれて
春のめがみのつかいに変わる

花束をつぶさぬように
乗り込めば
アンテイアめくバスのひととき

就活のはなしをされて
ものくろの躑躅を
ひろうようにうつむく

さもえど
の
毛なみに
頬をうめながら
来ないてがみのへんじを思う

通知表にぎりつぶしてキアゲハの
影をひゃりりと追いぬいてゆく

起きぬけて
はじめて
虹を見たきみの
たまねぎの芽のようなほほえみ

おぱーるの
ような
あなたのうたごえを
抱いてぎんがのほとりをねむる

蒼穹へ三億世代目の小蠅

ともしびとして愛犬を抱きしめる

しおかぜに吹かれて
春をまっている
つぼみのような ちわわのあたま

ふたりから
いつか
ひとりになる日々も
ぽたーじゅだけで生きのびてみる

おとうとの冬
の
こどうを聴きながら
かむぱねるらのようにねむった

むぼうびに背中をあずけ
きみといる日々へ
射し込む萌黄のひかり

親友とわかれて
坂をくだる日の
あっぷるぱいのような夕暮れ

叱られて
ちんまりしゃがむ
いもうとの
しょうにゅうどうのような沈黙

ぽにゅぽにゅと
うさぎの耳
を揉みながら
もくれんの花ひらく日を待つ

むーみんを抱いて
さくらのゆめを見る
きみの寝相はバンビのかたち

まふらーをじっと
巻かれている祖母の
ねむる仔ぐまのようなよこがお