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涙をのむ
海の味がする
広く深い自分になる

冬色の
シフォンケーキを
頬張って

貴方と育つ命の二人分
　大玉秋王むいたげる

前向きな言葉ひとつで
救われることもあるのに

喜色満面のイチョウ並木に虹

素粒子は曼荼羅形
　全てお見通しの仏眼

普通に自然数でいたい
　届かぬ思いとゼロな私

座り込み涙
スタンダップの文字と振動
感付くスマートウォッチ

そもそも俺
その世界線にはいない
　母の返信　WYA

落ちるところまで落ちる
見上げれば紅葉

キズもの金柑
優しく火を入れ
煌めく甘露煮

地に落ちた
まつぼくり今
ポッケの中に

噛み砕きのみこむ
　一位の実の中毒味

シャネルのリップ
　真っ赤な秋うたう母

木犀の芳香剤
　嘘の置き去り

人との接触冷感
　生姜する夜

我　Fifty
強き妄想族
五十の夜を迷走中

肩震わせ涙
幼い時みたく
私の胸で
泣いていいのに

憧れは海月
透明に浮遊
属性は刺胞

ひりつく
青い感情を
素直に表現できる
君が羨ましい

繋いだ大きな手レパシー
このドギマギが
伝わりませんように

そこはかとない
恋愛体質
異質な暑さに
ゆめうつつ

詰んだではない積んだのさ
その積み重ねが自分自信