正解の音をください なにもかも 手から溢れて残らない夜
静脈のほうから入れてくださいな ゆめときぼうとそれからあいを
そっけないやきそばがすき 具がなくて 麺とソースがただそこにある
いいですか 是れイマジナリニャンコです ゆたんぽふたつならべてねむる
しぼしぼと 雪のかけらがとけてゆく フロントガラスはことりの温度
かまったり かまわれたりのわたしたち 群れのいきものわたしとあなた
あまりにも絶望の毛が深いので 手持ちのクッキーぜんぶ並べた
校庭はいつもわたしに眩しくて 囁き声の図書室のすみ
諦めと我慢は席が近いから 休み時間にいつもおしゃべり
しょんぼりは こんなかわいい音なのに ひとのかなしみのせてうつむく
絵に描いて あなたのことを永遠にする あの日のひかり ゆれる蒲公英
麦秋の色のにわとり抱っこして 深く吸いこむ西日さす庭
いらっしゃい ここはなんにもないや館 なんにもないの感じあります
からっぽじゃないのさ 底が深いだけ とおくとおくでこだまが返る
はじめから 何も掬えちゃいないのに こぼれ落ちてく音だけがする
いつだって こんなはずじゃあなかったよ なんでなんでと泥を重ねる
たくさんの約束をして消えたいの 未来永劫それを果たさず
ちいさめのふゆだよこれは 言うなればぷゆってかんじ 赤い実ふたつ
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