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雨に　打たれ　
　　　打たれ　
　　　打たれ
記憶の残骸を
指先で踏みつぶす

雨　簾　濡れ
　　　　へべけれ
　　打たれ
暮れ

パン屑にまみれた
十円玉3枚
昼飯の
カツカレー
頼む

夏と秋を行き来する
まだ
仕舞えない
タオルケットも
心のきずも

秋雨に
すでに忘れた曼珠沙華
この友情も
ロイター板さ

ポケットに
銀色に光る
卒業がはいってる
けれど
その先は？

流れるイオンが
黒い光の粒になったら
濁って、目を背けた

ありもしないブルーを掴むために
多分一生試されてる
残暑も厳しいしね

筋トレの
汗の引き際
夏を見る
やける痛みは
どちらのものか

逢魔が時
斉唱してる
ひぐらしと鈴虫のなか
筋繊維断つ

台風も
行ったというのに
熱引かず
秋も遠いし
冷えピタ替える

野を分ける
風の強さに息はいて
品薄の米が
窓に現る

泣き止んで
肘から先の感覚も
入道雲も
なくなっていく

窓の中
ニセモノの月を
窓越しに眺めて
今日もさかさまの世界

ひぐらしの　
声に耳澄まし　
夕涼み
AI話す　夏の終わりに

からまった螺旋を
そのまま置いといて
いりのてかん
満月だった

蝉の音が
空間を支配した
アインシュタインによれば
ここは時間が遅い

室外機の前
蜘蛛がいた
熱風に揺らされながら
一週間で
明らかに大きくなってた

ひぐらしが
月の重さに
我を忘れ
近道を走る
汗だくの背中

その光を
だんだん短くしていって
焼けるような痛みに
傘をさしている

紫の
ガングリオシドの
谷の底

半額シールが貼られたからって
価値が半分じゃないってこと
伝えたい

あしのした
ぐしゃりと
かたつむり

鼻血だしエリスロポエチン
篤い風

雲の上の水たまり
踏んでらパシャって
雲はゆらゆらゆれて
泡になって流れた

星を見上げて
「まだ死んでやるか」
なんてのぼせてる

おれは雨の日だけ、詩人
晴れた朝

結論だけ、書かれてもなぁ

みさげてごらん

涼しいけど向かい風

燕が咥えてとんでったケト原性