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月のきれいな夜はひとりでいい

ひとりでは　泳げぬ金魚を
憐れみて
つよさに飢えた　哀れなひとか

灯をかかげ　うたうひとにも
まどろみを
死なぬメロディ　風にゆらされて

かおがほてる
つぼみがでる

きみの声が雲にのる
わたしの目から檸檬が溢れる

語彙力が乏しくなる夏
あっちー

ひと手間は
ひゃく手間

言葉を扱う人間は
悪にもなる

星になりたいきみ
急いで たべたのは星

引き裂いて捨てた
未練の文
憂き日の雨を待つ

夏が終われば好きになる夏

ねぇ
強がりって必要？

いい夢を覚えておく為に
席を空けなきゃね

無関心が
一番の救いなのかもしれない

開いていない窓を飛び降りた
死にたがりの少女は
死に嫌われていて良かった

君の声を聞くたびに
過去に連れ去られてしまう

浴槽に張ったお湯が
体を縁取るように抜けていく
お願い私を見ないで

飛び損ねた天使は
地に足をつけて毎日海辺を歩く

怖い夢は
いつだって同じ顔ぶれに同じ景色

還る愛にぬくもりを
産まれる愛に優しさを

美しい世界の果てにあるりんごに
手を伸ばすのは
きっとちいさなこども