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タバコの煙は
クズのクラムボン
愛されたかったなあ、もう

才能様腫瘍がありまして
諦めもできぬまま
花も咲かぬまま

身体は火曜
心は包んで第二木曜
君への未練には有料の処分券を

もう描けない
インクはまだたっぷりなのに
僕と一緒だね　ポイ

「見て、レアきのこ」
私のお気に入りの傘を
神様が指さす

カーテンの胃の中は白
消化不良で留まる私を
仕方なく撫でる

羽虫を潰した
蚊じゃなかった
わたしはただ意味もなく

もう
チャットモンチーが似合わない
だから大人になんて
なりたくなかったのに

月を跨いでも
僕は速度規制のままで

「良い人」と僕に笑った君がまた
　　　　　悪い人を目で追ってる

世界は一冊の小説
一文字も登場しない僕は
あなたの挟んだ押花の麓で眠る

踠くミミズに水をかける
救いたかったのは多分
ぼくの自尊心

きみの夢を見た
まどろみは
最高と最悪の交差点

人事界隈で私
神様だと思われてるのね、きっと

春、キライ
世界が美しいほどに
私は、わたしは
こんなにも惨めだ

正当な棄権理由の
発生待ち時間を
人生と呼ぶ

形式上
同意書にサインして
形式上
死なせてもいい人間となる

無理矢理引っ張り出した
サランラップ

不完全なまま
日々は続く

充電が切れたことを
「死んだ」という僕等
てのひらサイズの水槽で呼吸する

夢の中ですら
譲ってばかり
せめて夢が
譲った人に繋がっていれば

起こしてください
円周率が終わったら

愛されたくて書く
自分じゃなくて消す
自分をちゃんと書く
愛されなくて消す

法定速度をまもるあなたの
生きづらさが愛おしい

きみだけにやさしくできない
きみからの愛が
見返りになっちゃう気がして

民意の雨が世界を塗り替えるとき
政治家は屋根の下惰眠を貪る

ぶつかった電柱に謝る
僕の静脈には
ごめんなさいが流れている

買ってもいない宝くじが
当たるのを待つような日々

キミがあの子に向けた笑顔ごと
コンタクトの洗浄液に沈める

跳ねる足取り
左右に振れる尻尾
向かう先には保健所

深海魚は今夜も
木漏れ日の夢をみる