銀色の扉にぴしと留められて 凱旋を待つ鰻の説明
牛乳の賞味期限が来る頃の ような気がする歳が増える日
祈っても親指を蚊に刺されても 宇治金時の白玉は二個
まんまると笑う僕らを月が見て 思い直してくれた衝突
二泊目の夜に抵抗するように 君は最初にスープをすくう
汗かきなトウモロコシに かぶりつき こぼれて落ちたバターを思う
モロモロとひっくり返る焼き鮭を 君が例えたあの時の雲
バター乗せはちみつかけた パンケーキ 僕が望んだ台風を添え
俺色に染めてあげたい上ハラミ 強く優しくチシャ菜で包む
呼ぶ時はいつも半角 ガリガリクーン!
えび天に塩をぽつんと付けたくて 尾のフリをしたマークを揺らす
トイレットペーパーで シンデレラが上る為 だけに積んだ階段
青すぎる空に向かって干すグレー
意を決し君がにこりと 「あと、うざく」
目を凝らしゆで卵剥く探検家
ビル街の百鬼夜行とカラの音
むぎむぎと海辺の砂に飽きた頃 うどんへ続く光の足跡
分け合った喉の痛みを待ちわびる
嘘つきの君には笑顔が似合ってる
右奥で「冷」の号令待つポン酢
電話越しおババア様の正義聞く
夜だけが僕らの若さ包み込む 黙って眠れ上の短パン
発車まで2分を知らせるおじ時計
暗くても空を防げる地下通路
妹に南蛮漬けを食わせる日
ただいまと換気扇だけ響く場所
雨の道夏の匂いがしてBAD
おかえりの狼煙を上げて光る米
プルプルとイヤホン探し待つ時間
春くらい家にティッシュの 種をまく
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