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自分を好きになれるようにって
まじないが
デパスの半分なんだって

殴られて倒れてもなお
奮起せよと
打たれたことの無い者が言う

はらわたを掲げる
聖エルモのごとく
我が苦を見よと言葉を選ぶ

ままならぬ心と身体を引きずって
歩く

東京には誰もいない

柔らかな大いなる手に撫でられて
愛されたいのだ、僕らは

あと一日
あと一日を頑張れば
あと一日を頑張ればばばば

無遠慮にLINEで
送り来たエコーの
これはもう堕ろせない大きさ

「女さん」
なんて平気で言えるんだし
お前、人生楽しかろうよ

同じ性なれば
磁石の同極のごとく
母は私を愛さず

自らを
天上の花とも思わず
キーボードを
我がマシンガンとする

あたしだって
母さんみたいに不安なく
産んでおうちにいたかった
日本死ね

足りないと叱責の度
男では
男ではないと言われるようだ

本当は大丈夫ではないけれど
それ以外には言葉を知らない

干乾びて縮んだ種に水やるように
「なんとかなる」と繰り返しをり

占いを片っ端から読み漁る
言われることがみな違う私だ

ふるさと納税の欺瞞を説く奴に
偽ふるさとの梨を食わせる

貴女には学歴をあげた、
と言う母
あなたに私が分かるはずもなく

君の世界は
とても狭いとなじられて笑う
筑駒・理Ⅲの男に

この国で
女なる性に生まれれば
既婚も未婚も
みんな惨めさ！

いっしんに
乳吸いゆまりする甥は
ラ・ヴィ・アン・ローズの
言葉を知らず

完璧ではないが
未だ美しいと
投げ売りされてB級品の山

親ガチャも
トラウマも伏線回収で
報われてくれ、人生

スクラブは
きっと半袖なのでしょう
歯型をひどく責められている

小さくて完璧な箱庭だった

主の御教えさえ
傷付けられぬほど

何もかも
手遅れになった人生を
ランプなびかせ
走る走る走る

もう会わぬ
男を抱いた夢を見て
愛のなごりが煌めく朝だ

「お前らの神は
お前らを赦すまい」
安息日にもミサイルの降る

加害者にも
未来があると言われると
そうなんだけど
そうなんだけど

いやいや期の
おさなごのようなるべし
白頭のベンヤミン・ネタニヤフ

この世々に
かくも許せぬものありや
ガザ・レバノンにも
吾子はいたまひし