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案外に好きな曲って聴いてない
それよか未知と出会いたくてさ

アボカドが
かたい気がして
あやふやにくり返してる
気持ち十秒

「もしかして、体調悪い？
大丈夫？」
「あー、いやごめん、
ただの寝不足」

アウターとセーター、リュック
上半身ぜんぶネイビー
ネガティブの擬人？

飛ぶように過ぎ去る時に
毎月のように驚く
「もう○月！？」

熱持ちのスマホは最近動作不良
モバ充さえもご機嫌次第

終電で帰るかも、って出る前に
今日のログボはとりきっておく

皆々様
お手を拝借
ほら立って
これでお別れ
カーテンコール

喋るとき、
ぜんぶ喋ってしまいたい
次のターンの保証はないから

咳をする
喉が乾燥してるだけ
風邪じゃないけど罪を感じる

理不尽はあらゆる場所に転がって
無実の人も犬に噛まれる

活字から離れられないどうしても
本じゃなくてもなにか読んでる

取りこぼすことのないよう
目を皿にしても
手も目も二つしかない

じっと見る
あの眼差しの
正体が刃物だったら
形見があった

踏ん切りがつかないことは
ルーレットとか神さまに
任せていたい

階段を
ひとつ飛ばしで
駆け上がるように
急いで置いてかないで

「さよなら」と
言うのでもなく
見ていないうちに
指先ひとつの別れ

自意識がいつも左に寄っている
自転車、駅ナカ、エスカレーター

大人とは
知らないうちになっていて
祭り屋台で気付いたりする

知らぬ間に再出発の肩書きを
背負わされてたぼくらは無垢で

「祈るしか」
そうは言ってもひとだから
保険で他に手も打っている

詳しくは把握してない時刻表
急げばなにか乗れる気がして

「演じたい」なんて嘘だよ
ほんとうは
殻を被って愛されたいだけ