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冷蔵庫から
抗鬱剤を持ってきてくれる
だけでいい
一緒に暮らさないか

「死ね」と言われ
階段から突き落とされた
思い出なんか
卒業証書なんか

春の夢最後に言えたさようなら

言葉をまとめられない
夢に出てきた
速弾きのバイオリニストのせいだ

透明な色をした
涙より軽い
風船

好き

抗鬱剤を飲んだのに
最後まで言葉を
紡げなかった

君はセブンスター
僕は麦焼酎
頭に浮かんだ言葉
僕たちの時間を
進めていく

Gうまく弾けないわたし
休日の陽の光あと五分で消える

顔が欲しい
アンパンマンの顔が欲しい
そんな日曜
休日が欲しい

足の膿を出し切ったら
二度と古里に帰らない

春の夜
このスパイスを入れてみよう

半分はあなたの分よひび薬

絵の具とは冬の空からできたもの

ネットに飛び込んでいった
もう一人の自分を見届ける
今あるのは
飲み忘れた薬

必死でやれって言うな
僕に死ねって言うのか

一緒に飲もう
カラオケしよう
この何十年もの疲れ
お互い生きている時代

君の言葉を
眠い目で見つめる
君の言葉が
光り始める

立ち止まれば
後ろが今
どうなっているかわからない
君はもう赤の他人だ

住むのなら最上階で
できれば屋上で
いつでも夢を見られる
空と地上の間

人生の光と
香りを秘めている

君のスキャット

冬銀河旅は死んでも終わらない

こたつ出すいまだ半ばの人生に

息を吸う
吐く
それが
君の声

情報を欲しがる地上
空は狭くなるばかり
今日はいくつ星がある

二月二九日に
この星に杭を打とう
その音に目覚める
命もあるだろう

ポケットに
いっぱいのメモ
クリスマス

目蓋の裏に涙を張って
目を閉じる
夢を見よう

時計は嫌い
気がつくと
違う数字になっているから

CMのシチューを口に
娘への微笑み
画面の端にされても

僕は電車で新聞をひろげ
頭の中で夢を描く
隣にいる奴は
独裁者の腰巾着かも