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君の髪　風が吹き
さらさらと　すずらんの音

なあ母さん、
あとどれくらい餅がある？

まだまだあるよ、よう食べんさい

雪にはしゃいだこどもを見た
かつての自分がそこにいた

金を継ぐように心を継いで
心を継ぐように金を継ぐ

年明けに
指折り数える
やり残し

この家がどうも温かすぎるので
上着もなしに寒空の下

温風が髪を浮かせて目が醒めて
目をしばたいてまた目を閉じる

白黒が正しい世界で
灰色も
それなりに心地良いものですね

蜘蛛の糸すら届かぬ場所で
どうして我ら上を向く
どうして光を探すだろうか

静電気と見紛うほどの愛
そっと人差し指を離した

長閑な田園に佇んだ
狼少年の罪と罰

あの夜に
捨ててしまったあの夢を
いつか拾いに行けるでしょうか

世の中は完璧なものだと思ってた

僕じゃない誰かをずっと待つ君の
エンドロールに僕はいるのか？

星になれ
夜空に深く飛び込んで
誰にも触れられない星になれ

わたくしの人生を変えた貴方をも
変えた誰かがきっと居るのだ

幸せになってしまえよ
この声を忘れたことさえ
忘れた君よ

あの時に伸ばし損ねた両の手で
触れた陶器は胸の冷たさ

わからない
わからないけど
助かりたい

炭酸の抜け切ったコーラで乾杯を

スーパームーンを見損ねた記念

後悔ができなくなること
それだけを
乗り越えたとき
鳥は羽ばたく

嗚呼
神が世界に居さえしなければ
試練などきっとないのでしょうね

今はもう日の目を見ない栞の葉

またひとつ
またひとつ終わる青い夏
指を折り折り
首を振り振り

伝言です
「僕は百年待ったのに
　花は腐って落ちていくだけ」

金剛の空の瞳と目が合って
慌てて逸らした後の気不味さ

あなたの死体の代用品

裏山に埋めて来たンです

水溜まりの向こう側から
あんなにも光が漏れているのに
私は

同様に確からしい、
幸と不幸と言うものは。

空に落ちないように
踏み外さないように