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形を変えてゆく雲に安心し
手が届くはずのないものに惹かれ

もう二度とここに来ることはない
そう想ったあの朝
キャリーケースを引く音を

夜中に目が覚めて、
少しだけ箱が見える
夢の中のふりをして
また朝を待つ

形のある未来を掴むのに
必死だった
趣味じゃないスカートが
壁にかかっていた

明日までになくなるのなら、
今だけ大事にできるのに

生きていることに
実感がもてない時に
人は目に見えない存在を求める

あの子の黄色い長靴は
川の妖精が持っていった

部屋が綺麗だと落ち着かない
正しさなんて何も救わない

綺麗事に飽き飽きするこの頃に、
ちょうどいい塩梅で飲み込む毒

風まかせこそ、わたしの真骨頂
だから、繋ぎ止めようとしないで

おばあちゃんのご飯、
次から次へと、たべな、って
愛だな、お正月

完璧な解答じゃないかな
完璧になりたいわけじゃない
私は私になりたい