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透明であることの証明に
色を塗るような馬鹿をやっていい

噎せ返る死の匂い立つてんてんと
足跡のあり噛みしめ歩く

透き通るきれいなものを丁寧に
穢す悪魔の助手をしている

掌に名も知らぬ花握り込み
指を弾けば花弁は舞った

駆け抜ける
死んだ馬の見る夢に
無限に続く草原を置く

ぐるうぶと声を出しては
素はだかでからだを揺らす
真昼の月よ

惹かれ合う引力ふりきり
二人きり天国または地獄で会う

ああ今、今を無駄にするという
贅沢をしているところなのです

もう何も望まぬと誓ったはず
何故動く何故歩くかこころよ

晴れた日に太陽を見た
眩しかった悔しかった
逃げ出したかった

耐えがたい無知なわたしと
変えがたい無垢なるきみと
出逢わなければ

夜道ごと
取り込むつもりの
まばたきで
世界変わるか
試してみる

異なる惑星たる隣人に向け、
第一級の愛の一球

トイレにて
「大丈夫」「今日いける」
何度もつぶやき魔法かける朝

昨日見た
夢の続きを追いかけて
眠る阿呆
に焦がれて生きる

雨の日と月曜日には愛する人に
会いに行くのが良いらしい

私とはいくつあるものかしら
きっとすれ違う人の数だけ

夜の端めくって朝にしてみせる
そう言ったきり消えたともだち

着飾ったことばでは現したくない
それを愛と呼んではどうか

手の先が震えはじめたが
指には指の事情もあるんだろうし

歯ブラシやタオル
買い替えるタイミング
よくわからないままに生きる