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黄金を食べる
熱い竜巻が
現在もどこかで動き続ける

名も知らぬ人よ
あなたの歌を読み
書かぬ返歌を作るのが好き

走ったり飛んだり
したい
鉛筆になって
お前の文字を書きたい

蓮根の穴に光を通すよう
蓄えないで冬を迎える

もう死んだような気がする
道端の煙草の匂いで泣いて帰った

チューブから捻り出しても白は白
おまえのようにありたかったよ

月のないよるだから君が光る

蹲る時だけ私の足元で綺麗な星は
ゆっくり、回る

花、花が、好きです。
あれは人間を、
優しくさせるひとつの方法。

火は燃える
あなたのことばを種にして
（きれいな頬をあかるくみせた）

まっしろの「っ」と「し」
の間にしかいない
呼吸未満型余白を探す

まぼろしの花。まぼろしの匂い。
やさしい言葉をかくために
手に抱く

清潔なことばを愛する人の手に
ノースポールが咲きますように

ジェネリック猫として抱き、
カシミアの毛布のヤギ の
尊厳を消す

孤独には孤独の幸福などもあり
ストローはすぐにふやけたりする

うつくしいお前を祝うためだけに
あらゆる炎が風に吹かれる

川に撫でられてゆく草よ羨まし

往くがいい、ゆけ、ゆくのだ
美しきさかなよ
私の愛のかたちよ

カニカマのパックに
自分を詰めてみる

わたくしの理解者であれ
美しき星、を
あなたの別名として

死んでいるような私も歌くらい
詠めるのだから君も生きろよ

白菜を無理に切る時の音がする
初恋でした、しくじりました。

ひらがなで
あいしている
と言う時に、
あなたはいつも冷めた目をする

６００Ｗで温めてしまうとき
まず温もりを失う手料理

忽然と消えたメアドを確かめて
何かを忘れるふりをする、冬

あなたには
あなたの愛がありますか
余りくらいはいただけますか

人間は余白がすきだ
オレンジを剥くとき
指を嗅ぐようなこと

〝これからは一人で生きて〟
の付箋ごと冷やされている
君のパエリア

優しくはないのだ僕は
冬という音をはさみで
切ってしまうし

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僕の部屋、冷えた晩ご飯、僕