独特な感性持ち合わせないので 前世はたぶん椋鳥らへん
立冬の避難訓練地震です
ゴミ箱が口を大きく開けるから 思わず口を流れ出る愚痴
姿勢だけ整えておく秋時雨
地上には我 雲底を渡り鳥
門限を破る赤蜻蛉と並ぶ
十月のわずかに動く喉仏
全員が同じ口癖いわし雲
初めから知っていました秋の蝉
八月のリュック抱えてみんな寝る
夏草に埋まるバス停日の暮れて
「最悪」と言うには多分少し軽い 事ばっかりが起こるから嫌
審査員に飲ます麦茶が二百五十
謝らないと決めて上り月が暗い
秋の暮商店街をスキップで
秋の日の空が焦ったように青
颱風に混じりて日本海の匂い
蠛蠓に体を斜めらせて歩く
秋うらら知らない町の歩道橋
蟻塚を壊しもうすぐ百日目
服のタグが痒ければ掻く半夏生
せんせいがすきでわたしは青田道
もたもたということばさえ かわいくてともだちは 恋人となってく
赤になる運命になる信号機 カフェラテを右手に持っている
長文のラインに八文字の返信
心太とうぶん俺は虎になる
精神科医を知ったら楽に なりそうで頭の片方だけが痛んだ
許したい人さえ許せなさそうで 懐中時計の針がはずれた
首吊りの自殺願望者に小蟹
プライドが邪魔で仕方がなくて鯵
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