符牒めく走り書かれた寒見舞い
秋夕べこころ導く窓灯り
軒先の欠けた茶碗に浮かぶ秋
醜態を重ね重ねて桐一葉
目に宿る月を沈ませ夢ひとつ
香る湯気たちまちに消え秋夕べ
鳥渡り書き手不在のインク瓶
うなじ剃る刃の冷たさに秋を知り
水飲めば山澄み涙ひとしずく
星飛んで空に求めるきみのかげ
「アイラブ」の続き伝えず 林檎剥く
秋声に見えない傷が疼き出し
棚裏にくすんだ指輪 障子貼る
面映く無言で桃のパフェ崩す
荷ほどけば指先に熱 秋暑し
末枯れて痛み吐けずに乱れ髪
血まみれの心はじけて彼岸花
見舞いへの返事待たずに秋が立ち
油照りグラス傾け空仰ぐ
夏祭り空いた右手の淋しさよ
ハンディファン マイクに見立て応援歌
帰省子がはじくアジカン錆びた弦
蟻地獄 刹那の恋も君となら
骨絡み引き返せない夏の川
片陰に死神潜む午後三時
恋々の情を沈めて水中化
相合の日傘の下でくちづけて ひとつに溶けたいぼくらの影
夕焼けと祈りの言葉また明日
夜の川 蛍と光る恋言葉
頬濡らす間の悪い嘘 著莪の花
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