お墓にも小さいリボンつけておく
履歴書に幻ですと書いてある
「泣いている恋人」のみの喫茶店
儀式には枕カバーが必須だと
パイ生地が ばらけないよう ホッチキス
銀色の傘をひらいて呼び寄せる
くりかえす瓜実顔をくりかえす
まんじゅしゃげ 受話器がわりに 耳にあて
連絡に幻ですと書きますか
祝祭を鞄にしまう冬になる
輪廻後に返す予定のイヤーカフ
銀紙につつんだ鹿のなみだ声
沸騰をつづけてくれてありがとう
受戒して 飛び込んだのは ビオトープ
インディゴは七草になら含めたい
枝毛には パラドックスを こめていて
明滅しプレパラートにされたのだ
ゆきなさい ただアラザンが 降る中を
群舞するアスタリスクよ金木犀
初夏を誤解だと言うずっと言う
晩夏光ひまわり泣いているような
見上げれば空に電線が封をして (閉じ込められて・守られて) いる
ただ「時間」と呼ぶならそれは 過去のこと 振り返らないひとの名前は
私の家がどこにあるかと探してる 諸島のように雲は浮かんで
絵の裏に日付けを書けば もくもくと 今日の心のにじむ日記だ
ナニワイバラはみんな同時に 口ひらく 小雨の中に陽気な歌を
サマータイムひとりで過ごす この午後に 向日葵だけを友達にして
喝采を浴びている夢平日の 午後に西陽のソファでねむれば
手のひらを鳴らして人は簡単に 人を讃えて人を殴って
甘夏をへんな形に切り分けて 自己紹介の反省をする
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