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わざわざこの書店で。
小さな力でも。
失いたくないから。
小さな想い出。

いつも早めに距離をとって。
寂しさに慣れておく。
小心物だから。

甘納豆の赤飯が普通だと。
甘さに気づかず。
優しさに気づかず。
あまい自分。

消える。
出る。
雪、花粉、引っ越し、躁鬱。
そろそろ春。

オレンジの光とグレーの残雪。
歓びと哀しみと。
人其々。
春はわかれる。

もう春？
芽吹く猫柳。
また雪？
戻れない。
凍えて春を待つ。

雪像解体見物ツアー。
破壊の瞬間。
悲鳴とシャッター。
快感が後ろめたい。

明日の現場早いぞ。
北海道弁の嗄れ声。
齢は同じ位か。
月命日だぞ。

溜まったままの涙。
塊になった。
歩く度疼く。
映像が止まらない。

食べられなくなったら。
分析口調。
覚悟はあっても。
突き刺さる。

プラム色の夕空。
空と大地の唸り。
賞賛、非難。
明日も何か。

年末年始、ＧⅯ。
遠い彼らが帰れるように。
最後の我儘。
晴れやかな空に。

無機質な鉄骨が天に乞う。
純白の雪を。
ショベルカーは待っている。

大往生だね。
誰が決めるの。
母の直観。
息子がステージ４。

カウンター族。
異国の言葉とジャズ。
脳の痺れから脱力。
帰宅前の充電。

ぶつけた言葉が降り注ぐ。
一緒に歩いた街は許さない。
時が癒すと思うなと。

４人だった正月。
陽気な人生ゲーム。
売り家は覚えている。

区間快速はとばす。
もっともっと速く。
きっと宝を見落としている。

手をふる人たち。
イルミネーションが滲む。
ライオンは遠くをみつめる。

モノクロの私は笑う。
あの頃はよかった。
梨、梅、桜。
花びら舞い散る庭。

携帯が震える。
何処から。
徘徊、事故、病院。
マナーモードに怯える夜。

雑踏に飲み込まれる。
霜月の避難場所。
枯れ枝に刺された。
薄い空が痛い。

先生は教えるが教えられる。
親は育てるが育てられる。

金、家、家族。
幸せな重もりに耐えらるか。
耐えられないなら無い方がいい。

街頭占い。
年末ジャンボ。
マライアキャリー。
希望信者だった頃。

来世は虫けらがいい。
亡母の呟き。
避けた日々。
懺悔の娘よ、虫けらだ。

満月だから財布フリフリ。
新月だから断捨離ポイポイ。
月も呆れて２０２４。

墨画の夕景迫る頃。
帰りたい、病室から着信数件。
大丈夫。
繰り返すメール。

ファミリーランドの空港。
平日なのに。
眩しすぎて細める目の下にクマ。