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守るための刃
本当に守れた？
あなたの左胸
小さい傷を見つけた
まだ生傷だね

おちてる　おとな
力の抜けた指先から
こぼれ落ちたのは
現実か時間か彼自身か

皿に残ったケチャップが
いつか見たモネに見えた
今日は日曜日

夢を見ていた
気がつくのは
36.5度の私

駅のホーム
君の声ふと思い出す
風が吹いた
私の耳に届くのは
アナウンスだけ

スプーンにふちどられた
昨日のケーキは
少しだけ固いね
いちごはもうない

コンポタの缶
コンビニのピザまん
冬を作る色は光る
温かいね

20m先の哀愁
匂いで感じて
夢まで食べてしまいそう

まつ毛の角度に
反射した陽の光
机に影ができたのを見たよ
優しい形

輪郭をなぞる朝日
受ける葉の先
透明な露は
世界を歪んで映す
正しいは何処

朝。外に触れた皮膚に
少し刺さる空
透明な青
世界のヴェール
気づく冬