角に花咲いたら写真送るね
さみしさの毛並みを撫でる 夜明け前
きみの手紙手捏ねの光ありがとう
友よ ユニコーンのままであれ新天地
逆剥けに夕焼け染みて立ち止まる
雪の国 春は雨上がりの匂い
秘密ごと差し出すつもり 「初診です」
堂々とかがやく白髪星に似て
セーターのもけもけは 冬のあとがき
あなたなら拾っただろう石を見る
神さまの花壇で芽吹く新学期
どうしてもわかりたくない海は青
泣いたあと頬はすずしいさみどり
冷えた手に差し込む光 あなただ
完璧な湯気に生まれた友情よ
新宿に宿らないから海に出た
会えますか銀河のほとり西ベンチ
水っぽいふたりの苗字で飼う魚
水を飲む水は走る真っ直ぐ走る
読んだ本枕にできない生真面目さ
運命とすれ違うとき甘くるしい
花の名を憶える風を肺に抱く
わからないままうつくしい夜は崖
歌を嗅ぐひとりでわかる愛を剥く
引き止めた虹を口説いて 午後燃える
火を守る仕草で話すファンタジー
隣り合う花に生まれてまた会おう
惑わない生きものはいない 惑いなさい
雨は歌 雪は語り部 ひらけ耳
一滴の水が覚えた歌を飲む
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類
完全一致