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理想にとどかず
むにむにもちもち
曇り空

役立たず
役が立たねば
私の価値は
うちすてられて
ひしゃげたたばこ

雨も降っていないのに
緊箍児
ぎりぎりざくざく
涙が出そう

おでかけって刹那的
帰ると喧嘩が絶えないけれど
やっぱりいいもの

夜のお空に
星がちりり。ちりり。
線香花火のみたい

がたんごとん
のびのび歌える
春北斗

桜を手折って
添えたかったけれど
今どき
枝を許してくれる桜は
ないなあ

見てこのバンド！
「うるさいだけよ」
おばあちゃんの好みじゃ
なかったみたい

敷居をまたぐ
やる気は失せて
うちへの甘えを自覚する
ここは安全。

過酷
微塵もそう感じないのは
私が周りに無関心だから
なんて、私は薄情モノ

花粉が粘膜を攻撃
春の到来を悟り
夏の足音を待ちわびる

居眠り
きっと気づかれてる
見放されるだろうか
明日、挽回するんだ
ぜったいに

マナーって
礼儀というと頷き難い。
でも
作法というと
そっかぁ、と思う。

乗り過ごし
三駅もどって
目がさめる
終点二回目
やっと帰路

すれ違いざまの笑顔
花が咲くというより
花が吹雪く
あんな人に、なれたらと

小春日の縁側
日光浴のボンタン

ねむいなあ
課題があるなあ
平和なことだなあ

夢を追う。
母は老い
時間に追われ
焦りばかりが積もっていく

誕生日に贈り物
もらうたびに鉛を呑む
私あなたにあげてない
薄情者、と幻聴

夢。夢。夢現。
布団から這い出る
凍てつく空気に息を、つく
ここは、うつつ。

昔でいえば
ひとつ歳をとったんだね
ああ
年明け
またひとつ歳を重ねてしまった

定期外
遅刻するより
交通費

アイライン
太く長くが
初期装備

すっぴんじゃ！
別に寝坊したわけじゃない

厨房で
末端冷え性
バイト中
ピザの熱気に
負ける胸

初バイト
緊張ごまかし
お菓子食う

どっきどき
舌がまわらん
初バイト