きみの夜と わたしの夜の 満月を換えて それからのちの千年
青色を手放しながら 秋になる日々に 聞こえているヴィブラフォン
電話ボックス 笑えばうすく曇りだす いつか誰かに花束を買う
言葉から言葉を研いでいく昼は 銀箔散らすようにさみしい
かたちより香りのために持ち帰る すずらんすずらん 笑わせないで
ふるさとの海岸線を点々と風車、 まち針抜けばほどけて
火から火を花から花を分けあって 傷付けあわずにいられないなら
透明なビーズをきれいと思うのは 水の星の子ゆえの宿命
親友とは呼ばないけれど 風鈴が風にこたえるように 振り向く
眼差しのかなたに 海を置くひとと 森を置くひと それぞれと手を
失くされたピアスや自信や雨傘が きらきら滅びてゆく夜の底
自転車を押してくぐった 夏の日の暗渠のような喉笛だ、 咬め
ほんとは、と あなたの堰が切れてから 溢れた夜の岸辺でふたり
磨かれた孤独のかたち 八朔を割れば まぶしい真昼のきいろ
空っぽの円柱ならぶ 真夜中のコインランドリーが きみの淋しさ
拐われるなら花吹雪、 そう言った声に 浮かんでいる過去の花
隠すのはファンデーションの 役目ではない 藤棚の下で泣きなよ
肋骨ばらばらになる 海原や木香薔薇を匂わせながら
お互いの手首を握る お祈りの所作を 手首に花ひらくまで
尖塔に 蔦 巻きのぼる どこにでも行ける女の子や男の子
平日の日比谷をゆけば 白昼夢みたいに影のない映画館
やさしさを あなたはいつも間違える ガーゼハンカチ 風にひらいて
ひとりずつ金平糖を握らせる 星を守って生き抜きなさい
姉さんの雪路もきっと解かすから ミモザおまえを火のように抱く
自販機は当たらないけど 灯りにはなるから 夕暮れても話してた
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