鳥帰る混じらぬ白を追いかけて
疾うに走るのをやめた十二月
夕間暮れ 忖度の無い水平器
狐火の電飾に紛れ瞬きす
胸奥の奥つ城に蓋ぐあさましく さりとてあきらめきれぬもの
音花火 青を穿ちて返り花
蟷螂枯る鎌振り上げたその儘に
夜の底雲のホウライエソに似て
午後五時信号待ちに短日と知る
方舟を漕ぎだすためにポラリスの 見えぬ星で基準点を探す
しぐれて街は錫色 傘を忘れた
冱つ夜を黒曜石に圧して その縁で削いだような三日月
羊数え 牧羊犬を要するほどになり やがて暁降ち
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