落とせない茶渋はあなた 冷めて飲みほしても 底にぼんやり残る
限りなく最強に近い湯上りは 吐息で星を隠せさえする
春風という名にしてはあまりにも 鮮烈な色の花だ、あぶない
ごまをふる。 多少の栄養バランスは 愛でどうにかする心意気
雨ならばいつか止むのに 溶けることのない雪はあり あの日を思う
不純物によって色が変化する 水晶みたいだ心、割れるし
揚げ浸し割れば赤子の色をして 無花果の旬はいそいで終わる
声が響くのは近さだけじゃなくて 音に乗るふりをして頷く
ソファから覚め目をつむり 開けたてのカイロのようにおきる 黎明
満月をすくう。 さよならをした日の ハーゲンダッツアイスクリーム
踏み出さぬように 列車を待っていた日々 書き込んだ赤までも揺れ
なじみある駅名の字は簡体も 読めるみたいにここはふるさと
包丁が生み出す螺旋 梨を剥く手は止めずこれからの話
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