ギョーザには 羽根があるのに 十一月
あ風の動く匂いだ立冬の
梨捥いで空は自由にさせておく
顔なんか塗ればいいでしょ秋風を
雨に佇つペガサス想う日は無月
月光に似たおば様と月光へ
ふっくらと影絵の遊び小鳥来る
秋の夜よ飼われた川の息づかい
逢ってきた靴底に月光の澱
たゆたってたとえば月の多摩川へ
遠縁の遠さよ烏瓜の花
匙ハコワス蜜豆世界観コワス
枇杷食べて ネクタイのこと忘れきる
故障してユリに凭れてみませんか
西部劇みたいに夏がやって来た
太陽を丸呑み日和あおばかぜ
さっきから 虹っぽいことばかりして
水を飲むように桜を見ていたい
ツバサたちいいかいこれが花の雲
どうやったら着くんだよ桜の道に
つるんと寝つるんと起きて春の雲
酸性とアルカリ性と白鳥性
ラッシュアワー ほうれんそうを 想っている
立春の腕ぶんまわし する化粧
春の雪うたた寝の子の髪ゆたか
葱にまた助けてもらう夕ごはん
水色の空気を踏んで春隣
熱の手を シクラメンへと 置いてみた
青い不倫そこに畳んでおきました
不義理するフジタが 吹いている葛湯
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