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あなたが本当に好きだった

実質あなたに養われている

夜桜の下
あなたに寒いと言った
妖精のあざなを
ご存知で？

あなたのお陰で
僕の過去も
カラメルみたいに
煮詰まってく

柔らかい三日月を食べる

ここ、もうちょっとダサくして

君は好きな人と結婚して

室温が四度とかになる頃
私達
きっと白い虹になってるので

夜の方が君が良く見えるのに

左手で育て
右手で引きちぎる
ああ、全て
君の育てたお花だもの

夏の終わり
最後の入道雲を迎えに行く

優しい人、君は私の
人生のモデルルーム

あなたの笑顔を真似てみるが
あまりに似ていて気持ち悪いので
やめる

こんなにも
人であることは苦しいのか、と
電信柱も
声を上げて泣く夜がある

鮎を食らう様に結婚しろと云われ
とても不愉快な思いをする
五歳

葛西くんの国語の教科書の
有り難うには傍線が引いてある

初めて聞いた声を
まねする
お母さんみたいに
「あいしてる」

透明な青い蝶の群れ
仄白い薔薇の香り
月灯りに微笑う口許
俄か雨が恋を弔う

昨日
植木を枯らさないと
神様に約束した

本当のことをいうと
あなたが好き
縁日の
掬えない金魚みたいに

蹴飛ばされてもにゃあと鳴く
あなたの私でいるために
今日はお休みです

最期まで
家族をさえ
欠片も気遣わなかった
父の死に様を
皆が指差して笑ってた

氷の中の
マンモスを見てるみたいな
あなたの目

愛と物欲は違うのです
金と祈りは比例します
体は心ではありません

愛　望み　祈り　希い　
漢字の練習帳みたいに
繰り返せば分かる気がして

私は傷付けない、私のことも
優しさがすれ違っただけ
ほら、線香花火

倉庫のドラム缶なら知っている
主人が入れるんだよ
僕を、役に立たないから

もう正気が保たないから
役に立ちたいんじゃない
ずっと前から好きでしたよ

ナポリタンに
パルメザンチーズをかける
あなたが恋しい

素直に言えよ、愛を寄越せと
月夜に出くわす追剥みたいに