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どん、じゃっ、ば。
ばらっばららら、じゃばどんど
燃ゆる石油が湧く沼か死よ

Ｌの字の青空みたい
あの人はいつもちいさな
本を読んでる

モンブラン、
どうか不安を消してくれ
洋梨タルト、ショートケーキも

ふたご座が焼きついている
荒れた頬

労働をする人が切る
労働をせずとも伸びる
私の髪を

飛行機とカラスが同じ大きさに
なる距離を抱く君のそば故

真夜中の旗として立つ冬の浜

膝立ちし車窓眺める男の子
見れば顔なき影として俺

知りながら
在るものだけが在ることを、
コンビニの無を知る一人暮らし

自我の澱降り積もるよう
絵を買えば
仕事・親・友・汚れ無き部屋

「きのこって生きてないんだ
実体は胞子なんだと」
「二度と喋るな」

「死体ばかり投げ込まれて」
透明を返答とする花瓶すらりと

取り込んだ布団冷たく匂いなく
バーニラバニラバーニラ求人

よかったね、中身になれて
白紐で十字に結った
ダンボールらよ

道連れにせんと迫る火、たばこの

希望とは強姦魔の思想

しろい羽、プラスチックか
春の街

紙ほどの雪を集めて京都の子

青空を撮る人がいて青空が
美しくなることの悲しみ

音楽を拾えぬ針か　冬の風

ゆで卵どんなきみでもかわいいよ

冬の海首まで行けば温くなり

新品のMONO消しゴムが
折れそうに
なれば折れろと大学４年

意味不明な傷を展開図とする

ジャズピアノ聞くように見る
昼光が小さな影を置いたリビング

寝る前に顔を洗えば覗きくる
おばけも愛し一人の暮らし

怖がりな君でもたべるものがある

喧騒が洋上風車の速度に
なるまで待って欲しいと見る目

刑務所も雨降るだろう
輪郭を割ることはなく熱は膨らみ

エッセイの助演俳優賞として
挟まれる子の目に光の輪