秋日陰 すこしくすんだ 花卉のいろ
寒がりの 手を引きながら 降り月
夕染の 竹からからと 初嵐
自転車の 足はつかずに 明け急ぐ
秋風に 矢切の渡し はやくなる
黒スーツ 名月背負い 帰り道
芦ノ湖に 涼風至り 雲落ちる
風を待つ すすき野原は まだ青い
秋雨は 夏の様子を 伺いに
二十三時 窓を開ける 月鈴子
展望台 握る手摺の 代赭色
橙に 青と黒混ぜ 宵となる
梅雨晴れの 水差しに七色の影
晒井の 底に残った 春の色
幽恋や 炭酸色の 皐月波
発雷を むかへて鳥居 開きけり
どろどろに 沈む淡島 午前2時
寒林の 中にて音は 重くなり
波板の 影ゆらゆらと 冬旱
気がつけば 燈火親しく なりにけり
風鈴を 壊さぬように 取り外し
畦道の 轍に沿った 半夏かな
青嵐 忘れたものを 思い出し
雪渓を なぞる老指の 労しき
水田に 青鷺一羽 風は無く
きりかぶの 幻視や夏に なびかせて
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類
完全一致