あるあるを蔑むわれのゆく道を 麗かが断つ ひとりでねむる
間違えて担架を切って宙になる 靄詰まる胸世界になって
百億の雨粒は地へゆく刹那 灰色の 街をそれぞれに映す
溶かし飲むキャラメルプリン風の チョコ 人生風の時間のなかで
岐路にさしかかり続ける あくるひも 白光るナイキ箱を出ぬまま
本のなかビワハゴロモは うつくしく 手足触覚なければいいのに
空何処とけゆく体捩らせて 腸へと下る胃の中の蛙
やわらかに光る世界を吸い込んだ きみの吐息で扉がひらく
室外機招き入れ猫とまどろむ 夕陽のなかで蚊を握り殺す
幾重ものポリエステルを通過して 細き身に染む冬夜の霙
艶やかな森の行進塞き止めて 四畳半の砂場で踊る
執着に拐われし石蛇行して 丸みを帯びて 底へと沈む
篝火に憂いをくべて明日を待つ 雪の静けさ確かめるため
一月がぬるりと車線変更し バックミラーから消え去った。 また。
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