無礼とは 知っていながら差し出した 三行半の美しき文字
新月や 魑魅魍魎の 摩天楼
苔生した梵字 霊山核の傘
ひとつ増え またひとつ増え 大銀河
尾を伸ばす レモン彗星 秋惜しむ
シリウスの輝線 鋭き矢の鋩
秋の陽をまとふ 琥珀にあるジュラ紀
蝗が喰えない蟹食べてるじゃない
ひたいには 第七感の月あかり
秋冷や物の怪たちの声はF
月影の幻燈会のよふに 降る
魂の生まれし溽暑 アルビレオ
プリズムにセピアの調べ 秋の虹
月に風カミオカンデに薔薇の花
蒼天を突く コスモスの触手かな
プロキオン 色なき風の吹く孤島
嘘を吐く 優しい人と 偽善者と
溽暑に蔓延る 残暑に朽ちる 酷暑に愚痴る
ひぐらしの こえをあつめて りょうをとる
星月夜 闇深ければ深いほど
残暑に カタチがあれば 金平糖
結界を張った宙 細胞壁は 意外に脆い
銭湯のあとに 夕焼を浴びている
前世は青空 今世は嘘吐き 来世は水母
雲の峰そっとハートに仕舞いこむ
夏の果マリアベールのごとき雲
星に夢 月の砂漠に 銀の鈴
透明な躯体ほどけて心太
熱帯夜切り裂き沈む水の底
ポセイドン眠る深海雲の峰
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