二〇二五 こころはまだ平成
ワックスで固めた後に浮く白髪
腹痛が 正午をお伝えします
土筆出で 文字打ちたくない そんな気分
聞き飽きた 可愛いだけの歌 生き飽きた 悲しいだけの沼
珈琲の酸味が嫌にトゲトゲしい 悩み事は飛んだよ、外は雪
口よりも雄弁に語る親指たち
実家には ケープがあったから 紫の
十余年、 推しが燃えずに散っていく
期待したカーブボールの曲がり方 思ったよりも微動だにせず
コンプラは 天麩羅のころも みたいなもん
ストレスで 散財するのは親譲り
深夜の低気圧 頭痛で知る天気
鬼は外、最後に豆まいたのは 八年前の実家の庭先
普段乗らない路線に乗って、 普段行かない街を往く 普段通りであるために
久々に食べた カップ麺は木枯らし
ジャンプなんて動作 久しくしてなくて 重力の檻から 出れずにいるの
風強し 髪型はイナズマイレブン
高熱でふわふわ過ごした年始 多分年越しまだ出来てない
故郷の面影光る吊り広告
レンタカー 三重ナンバーの ここ渋谷
喉の調子が悪い。 昨日は楽しかった。
指先とドアノブたちの仲違い
マフラーにもぐる モグラが街を行く
歴戦の雄も寄る年波には敵わずに
微睡む正午 陽だまりは月曜日
自走式自動人間らしさマシン
自壊する 行き過ぎたコンプライアンス
紅葉と反応しない自動ドア
部屋中に流れ漂う ボブ・マーリー
詩
俳句
川柳
短歌
アフォリズム
全種類
完全一致