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大きすぎるくらいの夜空に
温かい交差点
立ち止まってみれば
そよぐ冷や風

死にそうに心が痛くって
折れた枝で突いたら
這い出た蛇が噛み付いてきそうで

凍りかかった心を溶かし溶かし
取り戻していくような、
温もりがほしい

短い足で
蹴り散らかした
枯葉色
今は黙々
踏みつけ歩む

襖の狭間に見破る仏

向日葵一輪で
モノトーンの景色も
花を咲かせる
そして
鮮やかな幸せを見つける

島山をその背に乗せた
瀬戸内の海
浜までその腹に飲みこまんとする
山陰の海

蝉はやみ月の真下に鈴虫が
愛しむほどに消えゆく声で

風の泣き方はしみじみと
優しいと思う

傘を傾けて
雨がやんだと教えてくれた風

山積みになった雲が傾いて

どれだけ空が薄ら寒くても
その下にぼくらはいる
綺麗な空だと思う

真っ白いお餅みたいな満月

雨影に沈む港町
寂れた商店街
古びた舟
源平の侘しい話
雨色に染まっていく私