うわのそら、白銀、濁り、
ボールペンが泣き出した理由だ

リップクリームを舐めとったら
喉奥でずっと口付けたまま？

澄む秋の夜の重力反転機

慣れ親しんだ此所の方言
パソコン画面には赤く
疑問と添削

正しくない
生き方ばかり選んでて
自家栽培の曲がった胡瓜

心電図みたいに伸びる葛
いつも
言葉が心を置き去りにする

百年を最近という先生の
皺くっきりとレ点の如く

先生も泣くときがあるの？
秋の夜に
身を振り絞って咲く萩の花

球体に球体
落ちることを知る
窓辺の雨粒みんなまるくて

夕焼けの
色を連れ去る
ひこうき雲

ドガの画集に落書きをした
男子たちを秋の端まで
おいつめる

鏡を覗けば知らぬ顔
夢と気付いて二度見を恐れる
起きて見知った顔が不思議

鏡の自分はホントに自分？
この人達はホントに家族？
探しにいこうと家を出た

いいなを見つめる
見つからない言葉
輪郭をなぞるだけ
辿り着けはしない

ドリンクを目の前にすると
時間を飲み干す気になって
これが詩のひとくちめ？

グチグチいってたら
バックミラーばっか見てっと
事故るよっておっちゃん

割とマジでリスペクトしてるんで
もちょいイージーがよかったっす
カミサマ

悲しみや苦しみはありふれていて
幸せとは見て見ぬフリをすること

枯芝を駆け抜けてゆく脱走馬

退学よ秋刀魚の骨のやわらかく

騙し絵の中左通行守るけれど

もし子供ができたら
その子の一番最初の友達に
私の幼きわたしを会わせよう

聞こえる？と聞かれて
夕日の情熱を一人占め
ずっと一人占め

祖母が言う
あなたの優しさは
バターの塗りすぎと同じ
でもだれも嫌わないと

私の涙だけで生きている
膝の上に水色の魚
いつか私で腹を満たせという

運命を信じているし占いも好き
代償は理科の赤点

捨て猫の前にしゃがんで
雨傘を傾けた日から
降り続く雨

温かいお茶を冷まして飲む君は
実った恋が朽ちるのを待つ

プロポーズ
オレンジ水平線に
急かされる

愛してる
聞こえないふりして
も一度言わせた

バッカじゃないの
の小さいツに
勝手に愛情を感じてしまう

前もって愛す
というルール下の遊戯

捨てられた種でも芽吹く
生きている

生をめくって
裏にかいてある「あたり」

無人道路
速度あげてく自動車も無人

もうにどと
選手宣誓しませんように

君宛の手紙が来なくなって冬

鯛焼きは冷めてお前を抱いている

水族館も好きだ
お寿司も好きだ

コーラしか飲まないあなたの
赤血球になりたいのですが

布団の中の暗闇

小中高大変わらない

めくれば宇宙の果てにいるはず

雨脚

ということは雲が体ですか？

くらげみたいですね。

一日


せめて指でも
かける突起があってほしい

努力という言語を話すには
一体どれほど犠牲にすれば


いい？

せっかくが愛であって欲しくない

雨戸を下ろしたこの部屋で
赤子に指を握ってもらう

撮りためたビデオをすべて見た

夢から醒めて夢だと知った

素振りする少年の背中を眺めた

こんな日が好き

PCに森の香りを嗅がせれば
温泉を立ち上げてくれそうな

こんな日が好き

保育園見学

素直が数えきれないから
思いきり顔を崩し
僕も天使に数えられたら

世界の終わりでも

小銭入れの中にある

レシートの文字は消えない

どんぐりを踏まざるえない道
十字を切ってもいいでしょ？

世界中の
Amazonの荷物を
アマゾン川に浮かべてみたい

電車内

各々が各々で完結している
その中で
宙に浮かんだ小学生

神様が みんなで出雲で
集うのに
同窓会に行けないよわたし。

梨剥けば 
キュンキュンと鳴く奴がいて
わたしの取り分 犬のおこぼれ

マスコミは見たまま全てを
報じない
わたしだって隠したりするもん。

異常気象

季節が読めない空気なのか
空気が読めない季節なのか

ジグソーの最後のピースを
埋めるよう
あなたがはじめて　
入った瞬間

【孤独】

最近は犬としか喋ってない

あなたは何でも溜めこんどくから
明日はわたしをゴミに出してね

貴方と目が合わないのは
貴方が私の後ろの
あの子を見ているから

思い出の置き場所を探す日々

さかさまの耳

夕日の中に溶けた
幼少期

「ほな、行きまっか」の
「まっか」に住みたい

絶対絶対絶対絶対
絶対絶対絶対絶対
絶対絶対絶対絶対

私の方が好きなのに

好きな人の布団になりたい

武蔵って勇ましいのに
なんで下に小杉がつくの

心臓が止まる音がする

周りの声なんて関係ないと言う
周りの声

愛、友達の延長線じゃないっぽい

振り返って
世界がなくなってたらなぁ

病めるときも健やかなるときも
なんだっけ

夜道ゆく
誰か銃殺してくれ
生存至上主義者に
かける言葉などない

ちゃんと人間か
路地裏の猫に問われる

ばら売りの林檎は紅く
愛情を注いでもいい　と
挑発をする

レースの服も革の靴も
手に入らなかった
目覚めたかごめは一人ぼっちよ

地球のどこかで今割れた硝子瓶
にささげる一粒のなみだ

暴風警報 怯えるわたし
賞味期限切れ 怖がるあなた
長生きできる気がしませんか

小悪魔にしてください
爪も服も睫毛も完璧だから

きみのひとみ
死んでなんかいないし
落ちてたら磨いて宝石にする

クリームソーダ横目に
アイスコーヒーを頼む
きみが好きです。

ひとりだと
CoCo壱にしか行けない
きみがすきです。

布施明のつもりで歌を歌う

きみがすきです。

百年ののちに
きっと逢える
きみがすきです。

きょうの月、踏んだら痛そう。
落ちてこないで

死人のこと身近に思う度
いる、と思う。みてますか。
僕は元気です。

夜のまま朝迎えて孤独

いもしない女の桃色の唇
ぼくは芋虫であり

アイドルのラジオより、
わちしに連絡、しちくりんかね、
兄さんよお！

スカイフィッシュが何か
ちゃんと知ってる
きみがすきです

奇特なオルゴール鳴らして
駆け回れる五十代までの方
時給９６８円〜

とびきりの感性した、
架空の、架空のきみとの赤ちゃん

勝手に心配して
勝手に暴走して
勝手に絶望して
勝手に失恋しそう

苦手なピンクのリップを買って
つぎのひ降った男ゆるすまじ、秋

懇切丁寧に私ではダメを知る

手に取った手握手ねって言った時
諦められなかった、あきらめ、
られなくて、

ポップなコーンは重くなり、
雨の知らせと相成りました。

まさかり担いでコンビニに

さらばをサラダバーと
頭が、言うから、そう

青い夕方
かどのある空

眠たい目をこすりながら
夢に戻ろうとした

レコードの針は
過去にも戻してくれなかった

口の中の痛みを
噛み締めながら

絶望を撫でる

いい夢じゃなく
いい今を見よう

いつの間に
外れた画鋲
探さずに
新しいのをまた刺し直す

髪たわむ
ベッドシーツと
わたくしで
一作品なら誰か撮ってよ

眠れない夜のおわりで
もう朝か
なみだのあとは
知られないまま

おかあさん
という型で抜かれて、
また今日も、
170度30分の。

このカボチャ、馬車の適性あり

透明に成り果てたカメレオンなら
今この部屋で眠っているよ

里芋を剥いた両手がかゆいので
本日主婦を引退します

自転車に乗りながら
頭の中で迷路をつくる

なにもできないと
なにもしなくていいは
イコールじゃない

他人のせいにしたり
自分のせいにしたり
心の中は台風だ

あなたの喉に手を突っ込んで
言って欲しい言葉を詰め込みたい

目覚めたくない、と
帰りたくない、の
中間地点で君とニアミス

午後ティーを
午前に飲んでも
罪は無い
午後に飲んでも
誰も褒めない

かじかんで
自分のじゃない気がする手
じゃあ誰のかは
分からないけど

あなたを摂取した副作用で
目を瞑っていることが
苦手になってしまいました

この地面の向うがわ夜の太陽

秒針は止まる
陰翳がきみのメイク

秋の木漏れ日のひとりごと
君の忘れていった
耳が微笑んでいます

銀河鉄道の徹夜
から零れて僕は
次の空まで濡れた足先

咲け

頬を伝う一粒の嵐を

光を絡め
納豆
産まれもしない種

また真夜中の隘路

ひとりごとが五月蝿いという
ひとりごと

泣く力もない
恨む力もない
でもほんの少しなら
笑える

死はいつも
甘く優しく
ささやいてくる

生きながら
死んでる人
美しくて
彫刻

きりすとは
彼は
本当の愛を
知らない
怒られちゃう

散ることは
生きることよ
誤解しないで

きすする前に
愛って何って
あなたに聞いた
後でわかった

幸福な日曜日
不幸な日曜日
日で挟んでるのに
矛盾してる

もうすぐ雪降る
まだだよ
もう降るよ
雪だるま作りたいだけでしょ

寝たら存在消える
怖い
一緒に寝よう
誰にも見つからない

ドアノブを回す瞬間
世界でひとりきりだと
再確認する

あご
罪 後悔 代償 無念
あご

本当に
憎んでいたら
目玉を食べたいなんて
言わない
目玉焼きに毒

行きの電車は
希望に向かってるようで
私には恐ろしく思えてしまう

熊に気をつけて。

私は人間にひどいことされた

傷つくたびに
布団を探す
永遠の眠りには
まだつけない

脳が止まらない
この夜空はさっきの青空

懐しい大好きな仲間の夢は
今も、いつも、
一回裏のエラーで終わる

結婚しよう、に
なんで、と泣いた

私の家には仏壇がある
意味に気づいた二十歳は泣いた

窓から投げ出した手に
すすきからハイタッチ

秋なので
今夜は
落ちてた白くまと

観覧車ひとまわりで
善人になれたなら

あなた＋助手席=
内輪差注意

ここに１行目を入力しました。

冷たいレタスと
熱いパスタで歯が痛いとは
幸せな日だわな

なんかみんな優しいね
ひなたの部屋でひとり言

草ぼうぼうのけものみち
前へすすむは
けわしかろう
待っているのは
なんなのか

たびする心臓

命あっての物種と
誰もが口にするけれど
冬
駅のホームレスが
追い出されていた

乗り捨てられ
さびた自転車
かごはごみ箱にされ
サドルもないのに
駐輪禁止の札

日曜の夕暮れに
悲しくなるのは
選んだ道が
間違っていたからだ
引き返そう

モノクロ写真の花も
実際はカラーだ
カラー写真の花にも
香りはない

バラ色の人生が
何色かは知らねえが
万年ブルーカラーの
わが半生は真っ青

息を吐くたび、自分が消えそうで

夢なんてないけど

35字で世界を変えたい
死にたいの狭間で
そう思ったの

偽物でも 虚構でも
欺瞞でも 偽善でも
何でもいい
私は 私は 愛に餓えている

生きることが難儀なら
死のうと想う前に
味噌汁を一杯
飲みなさい

聴診器を当てたら
生きてました

僕たちの町も化石にいつかなる　
そのときの夏　そのときの風

青嵐雲の匂いの犬を抱く

羊歯
はにかむ
貴方の綺麗な歯の並び
やわらかそうな言葉を選ぶ

心電図みたいに伸びる葛
いつも
言葉が心を置き去りにする

水蜜桃
傷付きやすい魂に
触れるかのように
丸ごと囓る

夕焼けの
校舎はアクロポリスめき
相談室を足早に出る

眠れない夜に開きし歳時記の
後ろにまとめられてる忌日

車窓へと頭をつけて
雨粒の滑る音聞く
貴方のゆく日に

タピオカの
最後に二つ残されて
捨てられるまで世界見つめる

島の
ボレロ
雨がやまない

紫が
におう寒さ
つゆの
午さがり

いつも見上げていた背中
目線より低く
秋の夕

ドガの画集に落書きをした
男子たちを秋の端まで
おいつめる

ドリンクを目の前にすると
時間を飲み干す気になって
これが詩のひとくちめ？

グチグチいってたら
バックミラーばっか見てっと
事故るよっておっちゃん

家を出ることになって
初めて母を書く

蟻ひとつ這いよる星座早見表

退学よ秋刀魚の骨のやわらかく

窓際のひかり束ねるかりんの実

傾きを愛と信じている秋夜

疎開先の子供の日記に
アンネのことも書いてる
そしてわたしのことも

三色ボールペンの 
青だけがしっている 
呪文がある

植木鉢くらいの大きさの
この星くらいの大きさの
ハンカチ、それは詩

生意気な赤で佇む消火器に
消したこともないくせにと言う

捨て猫の前にしゃがんで
雨傘を傾けた日から
降り続く雨

宿痾だね脚立を研磨することも

一セント落ちてる基地の街の秋

君宛の手紙が来なくなって冬

鯛焼きは冷めてお前を抱いている

墓石にふれる 冷たい


秋が来た

一日


せめて指でも
かける突起があってほしい

四季咲きの薔薇になりたいんだ



置き去りにされた自転車も

院内から見た陽射し

ぼくの名が呼ばれるまで

透き通っていた光

雨戸を下ろしたこの部屋で
赤子に指を握ってもらう

投函する
ポストに
すこし
秋を吸わせた

シフォンケーキの柔らかいこと

空き家だらけの街の歯触り

樹皮の傷
と
対話する

電車を待つ

隣の人のテキストに書かれた
分数 陽に照らされる

電車内

各々が各々で完結している
その中で
宙に浮かんだ小学生

スーパーで
セロリを一本だけ買った
革のバックに一輪挿した

あなたへの気持ちが薄れて
行くうちに
自転車の背中
しがみつけない

休講で君と見ていた海岸線
津波で形を変えたんだろうな

水浸しのふるさとに
今できることはない

ひたすら犬を撫でる

「ほな、行きまっか」の
「まっか」に住みたい

好きだった人の苗字の破壊力

強炭酸にまかせて泣く

愛、友達の延長線じゃないっぽい

あんなに香ばしかったのに
もって帰ったらアンタどうしたの

お醤油いれすぎちゃった
もういいや
愛してる

犬の耳がピンと立って
雨が降る

似合わないカーキ色のキャップ
思い出すのは
膝にかぶせてふざけるくだり

ちゃんと人間か
路地裏の猫に問われる

地球のどこかで今割れた硝子瓶
にささげる一粒のなみだ

きみのひとみ
死んでなんかいないし
落ちてたら磨いて宝石にする

ねこはいい、
ねこはいいのと口々に
落とした皿などどうでもよくなる

百年ののちに
きっと逢える
きみがすきです。

勘違いした、僕もう完全に、
完全に勘違いした、
勘違いかどうか確かめに行く

平行世界にはきみとの赤子がおり
すり潰され傷の妙薬になっている

ポップなコーンは重くなり、
雨の知らせと相成りました。

頚動脈とは割に親しい気でいます

透明なコネコ掬って投げたよね

粘土をこねている。

家のなかで台風が過ぎるのを
待つのは
そんな気持ちだった

ホイッスル閉まった窓の隙間から

キヒッと可聴域を超える風

落ちている靴下
だれも拾わないのね
みんな履いているのに
みんな拾わないのね

いつの間に
外れた画鋲
探さずに
新しいのをまた刺し直す

画鋲刺すときに
少しもためらわず
進んで動く右手が
こわい

おかあさん
という型で抜かれて、
また今日も、
170度30分の。

帰らないことはわかっている
素手で捏ね続ける
凍ったままの肉

透明に成り果てたカメレオンなら
今この部屋で眠っているよ

あなたの喉に手を突っ込んで
言って欲しい言葉を詰め込みたい

あなたは底のほうが明るいんだね
のばしたゆびさきは目を瞑ります

かなしみは結局、
はりさけない胸の花束

確かに笑った

寝たら存在消える
怖い
一緒に寝よう
誰にも見つからない

ドアノブを回す瞬間
世界でひとりきりだと
再確認する

窓から投げ出した手に
すすきからハイタッチ

伯母の俵形おにぎり
ごま塩すこし、３つ並んで
母がいないのも忘れてた

秋なので
今夜は
落ちてた白くまと

あの夜、
あなたの中の誰かと私が
雨のにおいで繋がった

たびする心臓

猫柄のスカートで
来てくれることを知ってる

秋澄むやあなたの軽い句読点

夕焼けの
校舎はアクロポリスめき
相談室を足早に出る

蟻ひとつ這いよる星座早見表

傾きを愛と信じている秋夜

疎開先の子供の日記に
アンネのことも書いてる
そしてわたしのことも

生意気な赤で佇む消火器に
消したこともないくせにと言う

水道水
冬の季語だとうそぶく教師

馬であったらやり過ごせた夜

放たれてまだ水平な紙飛行機

鯛焼きは冷めてお前を抱いている

墓石にふれる 冷たい


秋が来た

院内から見た陽射し

ぼくの名が呼ばれるまで

透き通っていた光

電車内

各々が各々で完結している
その中で
宙に浮かんだ小学生

あなたへの気持ちが薄れて
行くうちに
自転車の背中
しがみつけない

俺たちもう終わりにしようと
言われてる
二人の間の風は秋風

休講で君と見ていた海岸線
津波で形を変えたんだろうな

お醤油いれすぎちゃった
もういいや
愛してる

クリスマスとか何するの。
きみが案外家族と仲良しって、
びびっちゃった。

水族館行く時もきっときみは
紺のシャツ、どこへ行っても、
誰と行っても。

勘違いした、僕もう完全に、
完全に勘違いした、
勘違いかどうか確かめに行く

パリにはパリの
そこにはそこの
ここにはここの
マックのポテト

もうすぐ雪降る
まだだよ
もう降るよ
雪だるま作りたいだけでしょ

校門に
チャリ　街灯に
　　　　蛾

僕たちの町も化石にいつかなる　
そのときの夏　そのときの風

青嵐雲の匂いの犬を抱く

澄む秋の夜の重力反転機

真空の１K


寝髪のさきひかる

誰も見ていないので耳から出した
野分

羊歯
はにかむ
貴方の綺麗な歯の並び
やわらかそうな言葉を選ぶ