ぬくい 粘土 の ように 手のひら に 眠た さ。
ひらがなでつくったとちの あたたかさ
心に、 血みたいに濃い霧の中の 信号機
実体験実験体
精肉店と 口に出して 繰り返して 秋
ホルンの曲線 ぼくは立ち上がる
昼は ピーマンの中でいう 朝
水平線に 僕の平泳ぎが、 見える 人は
要は、 突き刺された目ということ
深く、 足を折り 木のなかの 水の流れ
夕方 口を開く、 名付けるために
野は 里の (ほろびる) 予感だろうか
底に、蓋がある 一がある 誰かいる
音 日が立ち上がるとき足りないもの
蜜蝋と 密猟が 似ている
満月に明日が吸い込まれて 煙草 が 光る
毛細血管を巡るように 慎重に眠りながら 大学に行き、 帰る
草っ原 好きなうた一つ
深夜 密集した髪の毛が 文字になって ほどかれる
ごめんなさいをスープが見てる ごめんなさいのスープが見える
おじいさんの芝刈り二〇二二
サイコロの1の目 くぼんだところの、 東京
教室の、 床が、 いくら、 軋んでも、 天竺に着けない、
ねずみ が うごく (夜を濃くするために)
全人類は 自販機と 自販機の 間に住んでいる
新学期の 自己紹介が 雨に なって 降っている
エスカレーターがなぜ黒いのか 知らないまま さあ、 夜が来る。
心が コピペされてるみたいな空だ
生きている蛇の長さの雨が降る
羊色の 良心が たくさん 詰められている
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