我を殺す包丁研いで春の星
雪解川父と名乗りし人の声
見送ってきた人達と見る桜
主文俺を死刑に処す青鷹
春は曙 目覚めて公園の便所
春の月タトウーを告白されている
引き払うボロアパートの梅の花
狐火となるまでアクセルを踏んで
血祭りの刑に処されて路地の雪
枯原 0には何をかけても0
死に顔が俺に似ていて冬雲雀
育て方学び形見のシクラメン
父のだけ崩れたクリスマスケーキ
降る雪が痛いから遺書書き直す
丼の底より龍の去年今年
去年今年街道に沿い墓数多
三寒四温子の骨しかない墓
冬の夜の殴打のような木魚の音
病院しか知らない 五年の命終えて雪
本当は優しい人という寒さ
聖樹 この世から色が消えればいい
流星群ひたすら土下座する俺に
雪しづり 祖父の愛したZippoの火
小米雪私の首が落ちる朝
秒針と心音と溶けゆく雪と
また道を間違えたふり冬銀河
コンビニの弁当北風の帰り道
懺悔室出る一輪の寒椿
君は去り聖樹はここに立っている
夜の雪に俺には兄がいたと知る
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