一次選考通過作品
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ライターの明かりを まもる手の形 雪とかはまだ見たことがない
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一秒が伸び縮みする蜜時計
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かりそめの器としての肉体の 延滞料を稼がなくっちゃ
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緩やかに枯れていく紅葉 鋭利な雪を静かに待っている
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聖書から羊を一頭盗んだ
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生活に関与している感じがない テトラポットに飛び移ること
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白鍵に 頬を溶かして梨ソルベ はぐれられない三半規管
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陣取りゲームの王様は セイタカアワダチソウ
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スクリーンの端を見つめて 夜だった
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夜のたび 腕いっぱいのネモフィラを この幽霊は押しつけてくる
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ねこじゃらし振れて三光年の孤独
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星月夜道にチキンを包む紙
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賽銭が無いよ 茸に囲まれて
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素数を311まで 数えたところで 最寄り駅
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ルービックキューブ つくづく秋時雨
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銀杏を踏まずに歩く園児たち
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軒下の干柿映るシンメトリー
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マカロンのピエさりさりと夏催
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自転車で駅へ向かう。 雪虫が次々とくっつく。 ああ、今年も冬が来るんだ。
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袖口はとうにほつれているけれど 見上げた空の罅のきんいろ
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前職は天使でしたと言う人が 休暇のたびにくれる綿菓子
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溢れ出す想いの影絵はゆふぐれに わたしたち領土をとりあつて
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小鳥来て又小鳥来てコンチェルト
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優しい虎 〈ラ・カンパネラ〉 尾は彗星
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冬の音 プッチンプリンのつめ折れば
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蓑虫のどちらが顔か考える
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洗顔の途中でふいに思い出す 君が着ていた Tシャツの青
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押し入れの中に 一本の長い道が 発生していたので 長い旅に出ることにした
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マーブルチョコの秋色を君に。
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納豆を混ぜるところを詠んだ歌 百首くらいになれば幸せ
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晩秋のスプーンに私逆さま
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君が大好き この世の涯でも日記買う
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人生たまには 後ろ向いてもいいじゃない ほら あなたに着いてきてる人いるよ
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喉仏ですと翡翠を託される
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オスカルの巻毛も似合う資本主義
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唇の摩擦でびびと鳴らしては 火を浮かばせる九月のキツネ
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釦より田螺のほうが似合いそう
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二十三時でコンビニ、閉まるんだ 二十六歳で友達、死ぬんだ
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スタバの氷溶けきらなくて秋
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愛妻家ばかり見たがる虫眼鏡
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