一次選考通過作品
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月命日サフラン畑に釘を踏む
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太陽を隠れ家にして わたしたち 賢者の顔をして笑いあう
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猫のいた出窓にいまは サボテンを置いて 水やりを忘れがちです
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台風圏に向きの揃わぬガスボンベ
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恐竜はくびたゆませて 探してた この世に匹敵する一日を
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彗星のようにあなたは現れて、 しんどい、 映画館のように困るな
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アナログの時計 地球の裏側なら直さない
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分度器を握りしめてた七五三
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ラジウムは光るから 芒 二人で走る
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ヨーグルト縦にすくって喧嘩した
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首すじに 夏が 引っ越してくる
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名付けとは 訳のわからぬ恋しさに 付ける一区切りのやうなもの
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マンゴー味のフラッペみたいに ずっと近くてずっと遠いね
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みんな死ぬ予感がしてる 自販機の あったか~いおしるこ売り切れ
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月夜の 想念 魚偏に 花 ほっけ焼く
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金魚鉢ひとつを空へ掲げれば 遠い惑星の海が揺れたり
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月をすくって食べる 活き餌コオロギの唄 聞きながら
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青空が星で汚れる 実直に負けてみたくて 飲み干すビール
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大丈夫があふれそう ピンポン玉よりもっと 大きなボールですくって 私の金魚
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良いだろう うどんを渡り切るまでだ
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殴られたことがないから あの比喩が ここ迄きつく追い縋ってくる
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祝日の台風カメラ・オブスクラ
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はやあしで帰る十五夜の水曜日
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わたしって虹色なのかも 昼のまちなかを ひらひら歩けるのだから
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網棚にゆうれいが寝ている九月
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嫌いになりたくないから 朝顔になりたい いってらっしゃいだけするね
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まっしろなティーシャツ ドロップの薄荷のにおい 嘘ばかりの君
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駅前から数十万キロも離れて どうして月はこうも明るい
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あやとりが絡むよ灯を消さないで
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フィッシングメールは軽く 火を通す
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ピアノを打弦楽器と呼ぶと 誰にでも優しい人の澄んだ舌打ち
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私がしたことにしてあげよっか 触れれば飛べなくなる 海に
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新牛蒡買い物かごに収まらず
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古本の甘い香りに似ているね 濡れた落ち葉と君の眼差し
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フリスクを溶かしていたら反対の 沿道にできていく人だかり
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二回目はない感情を予感して 雨ふるバイパスの高架橋
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いつのまに最後は去ってた蝉時雨
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レモネードの素 みっつあまった 雨は やまない
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あなたの書く 文字になりたくてなりたくて 本はふせんでいっぱいになる
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水色のバナナを食べて フライパンの 卒業式を見送っている
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