一次選考通過作品
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蜜蜂の甘いべた付き 半夏生
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気晴らしに植物になる枯れてみる
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アネモネをいつか挿したい感情が 花瓶を花瓶たらしめている
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シャープペンシル 木の机に突き 立てて立つと 墓標である
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口紅を塗り直す間をください
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カルピスにいくつか夏が 混じってる
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花吹雪喧嘩に手話が速くなる
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雨で割る酒の底に ふるさとの匂いかすかに
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無理かも、を 「平気」と読ませる 母は夜 ルビを丸めて掃除機で吸う
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泣いているひとが アラームすぐ止めた
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外は雪 自尊心だけウーバーで
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わたしにも老後がある と気づくとき 鏡のなかに立つ人ひとり
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堂々とぶつかつてゆく鬼やんま
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蝙蝠の垂れて電光掲示版
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明滅する街灯 ラジオはひっそりと ベテルギウスの減光を告げる
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遠視でよかった あなた以外がよく見える
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いちばんじゆうだ あいすきゃんでぃを舐め歩く夜
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好きだとは今言えないよソーダ水
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憧れはやがて明晰夢になって 星のドレスを私は選ぶ
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悪夢っていつでも水族館なのね
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マイページ また白いまま 梅雨の朝
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折れていい骨は ひとつもないことの ビニール傘をやさしく開く
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水鳥の切り取り線 みずうみのかたち 指で触れてみて すこし噛むから
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肩ロースのように 言葉を並べてる君ら
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Y字路に建つ細い家応援
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花弁の外に花弁 夏掛けの うすさに 瞑りゆく児童たち
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パシリを待っている時の 不良は寂しくないのほんとに
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向日葵になれたんだけど背骨がね
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ここにいるだけで ひとりにも ふたりにもなれる気がする 海風撫でる
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旅人ら 過去を交わして星を成す 鞄の砂のこぼれたら冬
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初めての毛玉のように ぼくたちの母星も どうかどうかゆるされて
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失ったものばかり好き あの日見た ホクロの星座 覚えておくね
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空電話波が海へと追いたてる
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きみの手に洗われている心地して 石鹸水に指紋が消える
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奏者を待つ楽譜のように延々と 春の役所の椅子に凭れて
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爆弾のような紫陽花ケンカ買う
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六月水無月お茶合わせ 直角二等辺三角形
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balance 両生類の排気音
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売れないことばばかりためたね かくれんぼしたままの金魚
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夏近しどわんと上がる馬の首
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