一次選考通過作品
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夏のあいだの緑しばらく帰らない
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枝豆をつまもうとして黙られる
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連休の初日は雨のヒヤシンス
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わたあめはしあわせだって 焼き鳥の串は幸せだつて 齧られた鉛筆
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白い手が ポワレのためのカトラリー
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雛罌粟の花弁ひとひら 天球に翳せば 今でも夕焼けますか
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アルバムに眠る一曲シクラメン
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裏側にあるのは うさぎ組でした
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桃に似た家族写真を託される
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既知の海あたりで 既発表となる
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おやすめていない おやすめない秋思
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枝豆は運ぶときでもつまらない
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足跡が深くなっていくたびに 砂漠は広くて海は遠くて
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伸びてきた爪と口論になる
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親離れした親の顔 よく洗う
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汗の粒全部がわたし荒ぶる個
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たましいも啄めるのは烏だけ
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伸びすぎた影で あなたを刺しましょう 果てなき朱夏の標本として
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パリで火を吹く 君が見たいよ 夏の果
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産んだ覚えはないけれど しっかりこの子は私の子 毛深くてヒゲ生えてるけど
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もういちど 月になるから見ていてね
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ずっとなの 私のほうがちがってて 世界のがわが い つもただしい
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ポケットの中から笑顔出す教師
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空を隠す アコーディオンカーテンを 九月、光の罪名で呼ぶ
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てにをは てにをは 燃やしても ダリア マリアと ぱっくり咲いた
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五年もつ電球買えば 五年後のひかりのもとに 私はひとり
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日だまりで溶けてゆく 老いたしこり
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動物を動物にたとえる声が やまない雨の日のレク遊び
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本指名という静かさ原爆忌
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よく眠りよく開いている冷蔵庫
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ラムネ瓶に硝子玉とどまる 決して誰にも明け渡さない感情
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穴ほじりまくって やわらかいおたく
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シャワー浴び終えても 海がそこにある
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草書体の花を右上に ちょっと長めに伸ばしてみる だって、暗いんだもん
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マイナンバーカードありますか あります でも今日は桃を持ってきました
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草原をはみ出す虹は両腕を 薄い孔雀のように広げる
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人生の半分転売してるよ
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えいえんに宇宙の話をしようよ せまい部屋だけどさ
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子猫の叫び 「ライオンになってやる」 彼女の目の中 タチアオイが咲いていた
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おなじらせんの あじさいのなかで おなじ渇きが かたまっている
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