一次選考通過作品
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地下道を土曜に弾んで歩いてる ひとに託してねむるよ私
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死してなおなめらかにある生命よ 鮮魚売り場は夢のあとさき
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ころんでみられてたてなくなって 白い線だけまっすぐ伸びて
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効率の悪い歩き方する犬と 川まで行って川だけを見る
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黒糖は 喉をぎろりと甘く過ぎ わたしは夏にすがりたくなる
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夏の風邪メールにすこし返事して
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木漏れ日を抱きしめる きつく抱きしめる 世にも優しい焼身自殺
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雨音ともに さようならの音が降る
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君のことあだ名で呼んだ ことがない 裸眼の方が あかるい世界
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小鳥来て洗濯物のよく廻る
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サロメより綺麗な耳を取り揃え
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迷いなく燃え尽きてゆく乳歯の火
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べんきょう、と口に出すとき 舌の上のうすらいに飛ぶことを 命じる
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蚊にも脳あったかもって冷奴
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波は嘘 アイロンでゴシゴシ均す
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カロナール飛び散って初恋
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ハシビロコウの語尾がぴすとる
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会計は九〇人待ちソーダ水
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ふたりで住みたい ふたりふたりで住んで かぼちゃパイとかこぼした
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あぶみ骨暗夜に懸かり蛍点く
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いちごゼリーつついて 君を許さない
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五階に住んでる 半開きの街
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落葉が身を震わせる吹き溜まり 次は私の番だと思う
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水色のホタルイカ食べて 終わらない二十二歳を 手に入れました
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エントランスのねぐせをどうぞ
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・・・三秒後に驟雨
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自傷・観照・凌霄の花の雨
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洗濯機励ましながら大暑かな
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花束、それはいばるようにひらく つぼみのまま希少種になる
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パイの実を投げて あなたが出ていって
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おさんぽたのしいね おさんぽたのしいね うん楽しいね 答えるまで続く 孫に学ぶ
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ありがとう果物料理よく光る
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自殺のために母親を殴った
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羽化不全 皺の波打つスカートが 風に泳げばもう夏だった
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横になり父怒られて縦になる
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ずっと 傘をさすのが下手なまま 満天星が好きです
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頷きつつ老いていく夕暮れに キルシュは遠い日のさくらんぼ
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雨粒が睡蓮鉢に降り立って踊る それはそれはしなやかに
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輪郭はもう去ったよ、と雨が云う
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冗談を冗談として受け取れば 触れた部分が癒合してゆく
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