一次選考通過作品
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泣いてません 活断層の真上には 新台入替の旗は 一七本です
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割り算を思いついたのは 曇りの日 庭のよもぎをつんでいたとき
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昨日見た夢の話を分け合って 指先へ来る 蔦のひとすじ
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花火炸裂の夜明けを思いだす 頭の骨に守られる夢
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生まれ方なんて知らずに 洗剤の泡が弾けるお皿を見てた
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わたしにも 木から楽器になるような 細胞がありたまに淋しい
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藍色に女性を染めた円グラフ 突き返されてフル・フレックス
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洗濯を待てる涼しさ 旅続く
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十二階右から三番目の部屋の オレンジ色のモールス信号
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初めてで楽しかったね ぐちゃぐちゃの六畳一間の小宇宙
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ツクツクボーシが 半クラッチで鳴いている
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教室にうつくしく在る ひとの眼は とおくの風にとどめなく向く
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抱きしめる前のかたちに手を広げ 平均台の上を歩いた
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和菓子、買って帰る ただの休日
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東京の不眠で綿菓子をつくる
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油照微笑んでスポットライト
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芥川賞には選ばれず桃を買ったよ
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金属の破片の中で貝集め
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静止画に なりかけた夜の片隅で 猫じゃらし ゆらゆるらゆらゆら
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落ちついていてね沈丁花もそうよ
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行ってしまいそうな夏 麦酒と玉蜀黍でなだめすかして 引き留める
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ボクサーになれば顔面を殴られる 怖いぜ ひとりで生きてゆくのは
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実家からウニ味噌汁をいただいた 大阪環状線沿線
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まよなかが れんあいドラマのあいぬきで れんれんずつと消費されてゐる
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カピバラとアザラシが 仲良くなりますように
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氷枕へずぶずぶ耳をしずめて 思想はいびつに透けてゆく
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屋根裏でテディベアは横たわる 泣いていいなら泣きたかったよ
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空はブルー 気分はブルー サムシングブルー 手に入れるって強引
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浜茄子の明るい夕べ 家族にはなれないひとを 駅で迎えた
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終わりなきピエロが息絶える時雨
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薬局に売られる煙草オクラ咲く
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ズームインすれば遠くの鳥の目は 動かないから頭が動く
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眠る子は腕のゆりかごはみ出して 私の赤ちゃん ずっと赤ちゃん
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猫ねむる処暑の観光案内図
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エウレカ! 誤った発見をし 空の青さを知る
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確率がなくて号泣する西日
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回廊にひとりうれしい薊の絵
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ことわりもなく満月を嚥下して どんな刃物になろうというの
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鈍行を待てばトンボが寄ってくる
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悪ガキが無口になるぜ墓参り
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