一次選考通過作品
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言うなればサルビアの赤 わたしにも ひとつふたつのわるい考え
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ぱるふぁむ、と呼べば ただしい秋の日に 母のきおくは降り止まず来る
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抱きしめる何かをずっと探してて サメか? サメかあ? サメしかないか
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無線機の「どうぞ」聞こえて稲光
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コクリコは もつと真つ赤な花だらう ずつと名前を呼びあふやうな
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純白の鳩に託した手紙なら 届かなくても雪として降る
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ホームからあなたの家まで 小走りで5分、 スキップなら8分ちょい
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君は笑っていた 雨上がりの青空が 光り輝いて見えるように
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鉄塔が秋の西陽に埋もれるまでを かしこく生きる僕たちだった
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雨の日 恋人がすごくいやな感じの 存在感
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いつまでも いつまでも電車に手を振って在る 子供
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貴方が 孤独を砂漠に例えるとき 私は無数の砂粒で 衣にもなってあげられない
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鶏頭の 倒れた土を 舐める月 老残ノカラサトアマサ ナマグササ
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時々 博物館で目にする 老人の微笑みの意味を 問いかける勇気は 僕には無い
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よく通る道に新宅秋桜
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俯いたエノコログサの柔らかさに 赦されている
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ピザまんに奥日光がいる夜半
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キャリーケースを持った人々が 電光掲示板越しに 台風を見ている
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実力で友情をやる 自転車で左折するとき伸びる右脚
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マグロを積分しようとして微分
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鉄道草そら映してるゲバラの眼
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帰るなり飯を求める弟の 獣としての毛並みつややか
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宿題はもらったばかり青林檎
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福音になりたかったね、銀木犀
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晩夏光 小雨に死後の匂いする
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身長をなるたけ盛ってメーデーへ
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秋風と共に 呼吸するカーテン 連休で編み上げるマフラー
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星だけが正しいような眼差し 死ぬまでにうつくしくなればいい
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間違えた夏の入り江に 十月は ベースラインを鳴らし続ける
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(蝶は死に、) 好き・きらい・夜食にしたい
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! 訳すれば、雨
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秋の昼きみのピクルスまで食べる
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当たり前の天の川が つまらなかったので 余計な仕種を一つ 付け加えた夏の夜
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靴下の穴をかがってみた ぽかんとした静寂が 一針ごとに口を噤んだ
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大雨の後って プールに入った後みたいな気分
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退屈に絶望したふり秋の暮れ
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丁寧に整えられた爪をもつ 指先がまた林檎に触れる
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証明写真だけが 迷いのない顔をしている
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おたがいに 二人羽織でたべさせた 夕焼け雲が効いてくるころ
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秋風に混じるお線香の匂い 彼岸を思う 晴れのベランダ
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