甘い言葉ばっかり
街中では糖質制限してよ

種なしの
葡萄と過ごす
長い夜

お母さんのいない日
棚のバナナから
完璧な一本を選んだ

ヘッドフォン外せば流星の音が

!の上から国旗ふる
　　　　　　未明

百才の
紙ひこうき
あさの気流

風が吹き
懐かしい香り
振り向かず

火と柩とおくの町で買う水菜

ティンパニの雪と
ピッコロの風が吹く前に
あなたを探して
イヤホンをつけた

タウンページに埋もれて眠りたい

あなたの"心"の味方
私の手から私が脱獄できた瞬間

逃げようよ
この世は鬼ごっこしてるのさ
ルールは足を止めないこと

朝
電球の明かりが途絶えた
 、、、、そもそも
なにを照らしていたんだろう

帰る場所ないので
帰りたくない場所に帰る
ならば今夜の風は
扇風機のリズム風

野良猫の消えかけた
縞模様に
ひどく共感する空は巨体

読点で遊んでいる日常

手綱を引かれた波動で
ホームランの句点

疲れた体深く息をとる
あなたからの手紙を閉じるように
ゆっくり空をしまおう

揺れるカーテン
飽き性と好奇心が混ざったら

旧友が私につけた安直な渾名は
パスワードとして今も

時間潰し
潰せるほどの時間があるなんて
なんて贅沢

光を模写して季語に加える準備

触ってる心地がしない　水面に雨

宇宙旅行　我が季語一新される夜

二話目から観る
ドラマの主人公が分からない

空であって無でない箱
履きなれない靴

そこが海だと仮定しても不完全

恩返ししたことを忘れる

一馬身差で物知りになる

豚の血よりも早く溶けたい

神〇〇な私を捨てて秋らしく

人みんな液体になる二日月

無記名の身体に颱風が来る

先客は親父と兄貴夜鷹蕎麦

湯豆腐と出世に縁のなき俺と

長き夜の二歳児の言い分を聞く

赤とんぼ辞表の書き方をググる

早起きは遺伝のせいだ落ち葉掃く

今日という日

僕は
橋の下から太陽に戻っていく
小川だ

放置自転車はしゃべらない



高架橋の下はみずうみだ

マラソンおじさんは無を目指す

言葉を探す青年を
物のように追い抜いていく

カオスでもフラクタルでもいい



枝葉もなく突然爆ぜる彼岸花

トラクターが通る
金属が軋む音
ここは
牧場か、はたまた
ディズニーランドか

ペンギンが好きだという友人が
よく電話をかけてくる


秋

冷蔵庫に貼ってある
ピザ屋のチラシが

いざなう夢に走ってみたい
思いきり

キッチンの灯りを点す
午前二時
一日の始まり告げない
粉ミルク

暗い部屋で

冷蔵庫を開けカルピスを飲む
冷蔵庫の光を飲んでるみたいだ

この「人」という演目は
演者は多いようだが
観客は
一体どこにいるのかね

風の味を嚙んでいる

赤子のような詩を詠みたい

おじさんが

魔法使いの本を読む

手書きの手紙をしおりに使い

今生きているということは
今までに一度も死んだこと
がないということだ

あなたが悔やむその時間を私に

と命がけで言われたら

僕はなんて薄い霧の塊

誰もいない

煮え滾る湯に

即席麺

きっと、まじないなのだろう



野菜ジュースを五缶も飲むのは

椅子も書類も昨日のまま

昨日が糸を引いている

ソファベッドで繭になる

漕がなくても
ずっと進んでいける坂を
登る

無になりたいから
素数表を眺めてた
隣には誰も座らなかった

すすきは風の絵筆だと

想う暇なき青信号

背筋を伸ばすと
体深くの
水平線が
伸びた気がする

白くて四角い天井に
シネマみた
わたしの人生を振り返る画像

たまにしか降りない駅に
無垢の香が
新しい古書店出来てた嬉しさ

慣れぬ土地寂しくなって電車乗る
知らぬ土地なら旅になるから

故郷の川に還れなかった鮭
故郷の味 はらこ飯炊く

【貧血】
ドラキュラになって
生き血を吸いたい。
イケメンがいいな。

ほろ酔いと年齢は
走馬灯を走らせる
相乗効果がある

同じ話ばっかりしてると

言われても
毎日おんなじ生活なんだよ

こころ

見えないのに
痛いね

「泣けば許されると思うな」
「許されないから泣いてるんだ」

蝶のように舞う
蛾として生きる

貴方の心が好きだけど
貴方の体が近くにあることが
何より重要なんです

「好きとか言われても困るよ」
とか、言われても困るよ

金魚
餌をあげてももう充分と
見向きもしない
昔の男みたい

風邪をひいた恋人が
「好きにしてて」と言うので
ずっと傍にいた

必死に生きている
「死」が頭にこびりつく

恋をして馬鹿になるのか
馬鹿だから恋をするのか

愛されたことがある
寂しさを知っている

缶コーヒーひとつぶんのデート

最悪とか最低とか
たくさん言いすぎて
どれがほんとうの「最」悪なのか

人の気持ちに無頓着なくせに
終わりの予感には敏感なのね

選手、欠伸噛み殺せなかった模様

カレンダーめくるように
新たになれたら ららら

幸せにならないで
欲しいわけじゃないけど
孤独じゃないなら近づかないで

ドライフラワーは
死んでも美しくいられるのね

夜風に泣いたって意味ないよ
あの子みたいにちゃんと彼の前で

‪寄る辺ない無神論者は‬
深夜恋人に電話かける‬

夜ふかしする
もっと感じていたくて
その先には
暗闇しかないのに

やさしさ半分の
バファリン飲み込む
頭痛は治らない
そして寂しいままに

終電逃して君と踊る
街灯スポットライトはサスで

とまった時計を
とまったままにしておく
度胸が君にはありますか

辻褄あわせのため
飛んでった痛いの　は
誰かが回収しなければ
ならない法律

花蕊に吸い込まれ
地球の中心に着地する

目に見えない　と言うから
手探りだけで歩いてきたのに

常夜灯を背に退勤する
青白い時刻
脳天に魚群は跳ねる

上膊のレゴ穴
あなたと癒着したがってる
ＢＣＧ痕
　　　　　　　　　　:::

いろけないしどけない
やまない雨やむにやまれない雨

信用金庫の窓に口づける
ものほしさ、闇夜
劇薬は使い果たせず

ジャム舐めきって
手持ちぶさたの三連休

ぺかぺかプラスチックの大発汗
とりやえずオブジェぽいポーズ
とって、静止ー

自転に酔ってしまった
地球人失格
だとさ僕らは
語ろうかピカ・デリーの馴初め

世界中のルールは
体力のある人が決めている

銀杏のねっとりした内実

私は誰かに恨まれている

生命のめぐりあいとは不可思議な
三回まわると君はもういなかった

きみが忘れてしまったら
もう約束ではないのかな

夕やけを解体しながらする猥談
楽しい転がり生きることは

シーグラス山に埋めて
世界を少し歪めるひと

手放すのが辛いなら
初めから持たなきゃいいんです
整理収納アドバイザー二級

ぬるい牛乳が好きだ
みうくって感じで

会う度なにもなかったみたく
次第に雲行きあやしく
親と子とはなにかわからず

十月六日
私は分身しますので

２０７０年

YouTuber
使い古されて情緒

なし もも もも もも
なし もも なし なし

３年眠ったら
ほんとうの朝が来ます

さあ おやすみ

好きと送ったら一瞬で既読つき
ハッと目が覚める

秋になり夏を知る

素人と玄人きみは真っ黒

好意の豪速球
痛くてごめんね

部屋中に蝶々
震える人形
仔猫として母を呼ぶ

美少女になりたかったなーと
思いながら玄関で寝る

綿やわやわと蛇も住まぬところへ
飛び込んでみました。かわいい？

泣きながら手を洗う
親の言葉ひとつも落ちない

遺伝子組み換えでない洗脳

セクシーマーメイド３号
塩でヌメリ落として上陸

いもしない架空の母にすがって
おいおいと泣きたい。

　不変

「いとをかし」を
口語に翻訳すると、
「マジヤバイ」

　文学のふしぎ

のどかさは何故か
violence と仲が良い

　にぎやか

台風一家だと、
ずっと思っていました……

片思いしているときの胸の中は
重いパソコンみたいだなあ……

血とは不浄なものだったらしい
僕はあたたかなものだと思うけど

妬かないで
「今何してる」を訊けるのは
どうでもいい人だけよ　内緒ね

この手相に見える線は本当は
傷跡なんです山で転んで

返事を求めてない
返事がない
寂しい

気持ちはストレートじゃなく
カットボールで伝えたい

擦れてボロボロになった
ヘッドフォンは
いろんな場所に
連れて行ってくれた

朝のカーテンの外は
昨日とは違う世界だ

君の口からこぼれ落ちる
星の中の一つは
僕の太陽になる

乱雑に詰め込まれた
カバンに
明日への不安を残した

愛は与えられるものだと
思っていた十代
ひたすらに求めていた。

愛は与えるものだと
気付いた二十代
少しも待てなかった。

気をつけて
毎日言われる
幸せに
気づかなかった
家族といた日々

拍手されたいだけの
人になんかなるな

わたしになれない
わたしにだけなれない
スクランブルスクランブル交差点

自意識の海におぼれて
今日だけは
胎児のかたちのままでしずんで

しあわせな
絵本の中で
身動きがとれないまんま
来世へ

隣の芝生
あまりにも青々
ダイナマイトぶちこむ今夜

またあした

約束になれなかった約束は
滑り台の上で止まったまま。

ウインナー
蛸にするときどうしても
足が足りなくなる
二本

パクパクと口を広げて愛を待つ
何日食べなきゃ死ぬっけ金魚は

大好きが大嫌いへと変わるとき
僕の心に君が触れたの

タイマーの急かす音がうるさくて
料理を作る　君を恨む

ふうっと長く短いうたに込めた
わたしの心、さわってください

キツネ色バターが香ったら
今日は空色パンケーキ

本当の望みは理性には内緒
心だけがわかっている

態度が雄弁なために
言葉では伝わらぬ

苦しい気持ちを
ビンいっぱいにつめて
きっちり蓋を閉めて
海に流した

つまらない結末の映画
レンジで温めたら
面白くならないかしら

言葉は呪い
時間は魔法
祈りは悲鳴で
この世は赤子

知らなくても良い事
誤魔化すためのメイクと
着飾る用の化粧の違い

手の平に叶わない夢寄せ集め
枯木に撒いたら何が咲くだろう

側にいたけど
秋風がさらっていった
また来年ね
いつもの明るい声が聞こえた

死にたいな
背中合わせの
生きたいな

目を開けて
君で埋め尽くされる
朝の幸せ

闇の中に溺れるような仕事です

大好き
言葉にすると薄くなる
濃いままでどうか

三角座りで
洗濯物の山を見る
震えている

ぶっこわれたきみの絶叫が
星の歌なのか

僕ら笑いながら星の上で踊った
だった
墓、だった
それは流れ星だった

朝になると見えなくなる道がある
月あかりに照らされたあなたへの
ひとすじ。

苦い水に慣れたところで
人生甘くなるわけじゃないのよ

という君の微糖

あなたの頬を星が墜ち浅く抉った
死ぬほど堕ちてしまえばいいのに

真っ黒な空

食べてもいいですよ

さいわい生きてはいませんし
まだ死んでもいませんから

どこまでもおちてゆくことが
できたなら

まるで嵐のような
後の祭り

もう苦しむことすらできないなら
僕らは何のために壊れたのだろう
可笑しいね

ウインクよりもその皺が愛おしい

非常階段は螺旋を描き
青空へと熔けてゆく

いつかはわたしもそれを昇る

瞬間というチョコレートを
舌の微熱で熔かして

僕らは永遠の苦さを知る

硝子に濾せられた光が
あなたの輪郭を描く、朝。

私が言ったことではなく
言わずにいたことたちが
溜まっているのですね

青空に

詩はしゃぼん玉ですよ
軽くて、すぐ死ぬんです
空の景色を映して
弾けるんです

吐息が、吐息に触れた
ただそれだけ。
僕らは完璧に
ぴったりとすれちがった

広すぎる世界の片隅で
ふたつのまなざしが出逢い

そして深くすれちがう

透明人間から零れる言葉も
透明ですか

きみの手首にひかれた線路は
銀河まで
繫がりますか。

涙は悲しみの淵を浅くするのよ
と呟いたあなたは空を見あげて

詩人には二種類います
宇宙人か、しゃぼん玉かです
馬鹿に、飛んでますなあ

宇宙の片隅の一粒の部屋のなかで
駄目になってしまった女の子が
夜に熔ける

雨脚はゆったりと地面まで昇り
僕らは空の淵に墜ちてゆく

まだ、悲しくはない

電線からあなたの手首までつづく
青空の切りとり線です

ぼくらはみんな
人間の皮をかぶった人間

の、たまねぎ
であるとして

詩人は流星であるべきだ
しかも生き残らねば書けない

吐息の距離
一滴の真空

その光の底で
真っ黒なぼくらは
高くたかく墜ちてゆく

夕焼けの存在を支える存在
その美しい関係に気づく人
手がかり。美への。

生きること、
それは抵抗
わかるかな
わからないかな
わかるかな

らしくない
あなたじゃない
誰でもない
私じゃない
猫に見つめられたの

手を強く握り
半分全部
地球宇宙
血管通って
どこへ行こう

青いあざ
エメラルドグリーンの宝に見えた
涙が出そうな瞳を食べた

背後から前
右から左
上から下
醤油がしみた
痛さが周囲を周る

貨物列車に記憶を乗せた
初めは嫌だと言っていたが
そのまま前に進んでいった

言葉よりも
視線で
傷ついてきたのです。
何度も何度も何度も

宇宙人に聞かねばならない
他の惑星では
正義は勝つのか勝たないのかを。

こうしてるうちに
一秒が手の届かないところに
旅立つ
彼らは
記憶を失う

一時の感情で
さよなら言うのはよして
さよならとグッバイ
朝が来てしまう

そよ風を分解し
五百の小包に分けた
贈りたい人が
浮かんでは消える

あなたを愛した記憶も
いつか死によって没収される
だから本と手紙を送った

誰にも嫌われたくないので
誰とも関わりたくないです

まとめた消しかすが
消しゴムよりも大きくなった。

始まりと
なることさえも叶わない。
近すぎた焦点の交錯

いつからか、サラマンドラに
なっていた。
みんなみーんな燃えてしまった。

必死になっても死にません。
夢中になっても起きています。

迫真の演技より
白紙の演技
感性と感性の戦い

感性を磨け
完成へ近づけ
歓声を浴びろ

「もう恋なんてしない」と
きみがつぶやく
ぼくは
そんなきみに恋をしている

いつもイヤホンをつけている
いつも聴きたい曲は無い

ピピッ、ピピッ
帰ってくる人
あれっ、いたっ
帰ってくる人を待つ人

あぁ、ほらね、やっぱり
わかっていても、血が流れる

秋の匂い
半端に欠けた月
酒が飲みたい

人生に絶望してみても

飛んできた蜂は怖い

濡れた髪
撫でれば香る
夏蜜柑

甘い言葉ばっかり
街中では糖質制限してよ

帰り道
誘導するは赤とんぼ
暗くなってく
いつもの時間

種なしの
葡萄と過ごす
長い夜

お母さんのいない日
棚のバナナから
完璧な一本を選んだ

友達に借りたゲームで
ハイスコア更新したら
網戸から風

夜の挨拶を返してくれる
からっぽがほしい
ひとつになって
私になりたい

ななつめなんてありません
上からつぶして
何も見えない

やわらかい風に身をまかせる
テスト終わりの秋の先端

ヘッドフォン外せば流星の音が

!の上から国旗ふる
　　　　　　未明

ひらがなの　かおしてのぞく

　　　　　ネオンだ
　　　　　　　　　　りりり

ぼんねっとに
ゆきもじ
ゆびを
ください

風が吹き
懐かしい香り
振り向かず

東京行き
一人と教える
夜の窓

ひとりきり
浴衣の背中
花火散る

火と柩とおくの町で買う水菜

鈴虫の羽のあたりに夜がくる

永遠のほうの稲妻を胸にしまう

サンルーフから手を振って星月夜

床屋でかけられる
白い布たちの墓場

歯並びのでこぼこに沿う秋の風

タウンページに埋もれて眠りたい

鍋の古い残り物片付けて
いそいそと旅にでましょう
明るい方へ連れてって

逃げようよ
この世は鬼ごっこしてるのさ
ルールは足を止めないこと

私は夢は見ません
眠りません
自分の 部屋 に帰って
スープを煮込むのです

朝
電球の明かりが途絶えた
 、、、、そもそも
なにを照らしていたんだろう

川の字で寝れない
流れてしまうと
必ず頬を失ってしまうもの

疲れた体深く息をとる
あなたからの手紙を閉じるように
ゆっくり空をしまおう

旧友が私につけた安直な渾名は
パスワードとして今も

彼岸花
「鼻毛みたいと」
子が笑い

塩舐めて海になる　体は眠ってる

海みたいとだけ言う君すする蕎麦

光を模写して季語に加える準備

波
すべてさらえないならそこにいて

祈る　夜のパーキングエリア無人

宇宙旅行　我が季語一新される夜

マイナンバー
知らない人の舌も赤い

メルカリで買った詩集にひく赤線

人みんな液体になる二日月

無記名の身体に颱風が来る

湯豆腐と出世に縁のなき俺と

長き夜の二歳児の言い分を聞く

柿を剥く妻は私がわからない

月明り私と死ねと囁かれ

曼殊沙華拳の傷はまだ熱い

影

太陽が
寝癖教える
日曜日

音楽

歌声と叫び声の狭間に住むあなた
に
逢う

祈り

口ずさむ旋律が
ここでないどこかで
二重唱、三重唱になることを

左から右へ

腕時計を付け替える
すると世界が切り替わる
その信仰が心を支えた

放置自転車はしゃべらない



高架橋の下はみずうみだ

梨の後味が消えない



開花していくわたしの歯ブラシ

啓示？

木陰のベンチが湿っている
ここで立ち止まるなという事かな

マラソンおじさんは無を目指す

言葉を探す青年を
物のように追い抜いていく

カオスでもフラクタルでもいい



枝葉もなく突然爆ぜる彼岸花

十分前に風を受けていた男



十年ぶりに鉛筆をけずる

だだをこねた日は焼かれたのか
煙すらもう見えない

生存確認する

歯の裏の歯石を舌でなめる
舐 め る

冷蔵庫に貼ってある
ピザ屋のチラシが

いざなう夢に走ってみたい
思いきり

早朝の光



の届かない鏡の前で手を洗う