ちぎりパンみたいな雲が 散らばって 空は天使の食卓になる
指切りをほどく瞬間までが夏
恋してたら刻みネギが ぱっさぱさになってしまった
親友が本音を零す ほろほろと崩れる 鯛の煮付けみたいに
母の背に負われ 蛍に触れた日の わたしはやわい神様だった
サビをすっぽかした 母の鼻歌が聞こえる 秋がやって来る合図
羽ばたけぬ蝶を 椿の葉の上に乗せて 散歩をおしまいにする
ぼくじゃない オンナを腕に抱いていた 男の熱い背骨をつかむ
処女のまま子ども産めたら 他に何もいらない
飛びつけば 微かに煙草の匂いする 君を麻薬のように愛した
真実はねむたい羽根のようなもの
脳みそが ずっとちょうちょを 探しているので寝れません
喪服とす学生服の袖に花
はにかんだ写真の中のあの人に 似合う火星になりたかったな、
涸れ井戸の底に差し込む 月光に似ている、 僕にとっての君は
無防備な顔で眠っている きみの睫毛は 夜の街みたいだね、
嫌いだと言って終われば それまでの小惑星だった、 それだけだ。
もういいかいの終わりが来ない
金魚を恋の例えに使うのは 死んでもやめてください
手違いで地球にやって来た 火星人の顔して 物理をまなぶ
そんなにも震えて、 川の浅瀬にも 溺れてしまいそうだよ すきよ
ストローを、囓れば夏が来る予感
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