おれのら猫風の匂いが好きなねこ
さみしさをひっくり返す パンケーキ
沈黙に祈りのような溜めがある
ぐわぁらぐわら 笑い方も鳴るお腹もおならも 雷様みたいなじいちゃん
小鳥来る束ねた 糸のこえを持ち
マグカップに 注いだ瞬間から 牛乳は美味しいって分かる
君の首から 湧き水の音がする ああ、血潮ってこういうことか
雷鳴のように雀はひるがえり
サンダルと 深夜のコインランドリー 貴方の声だけが、震えてる
夜の街には初雪が似合わない
祖母と拭く縁側に月のみ唄う
投げ出した四肢に 日差しをたくわえて わたし 銀杏の木になっている
新聞紙束ねるように 告白を 断る君と友人でいる
天敵は体重計の母が好き
耳たぶにかっと流星落ちてきた バドミントンに出会った朝に
消したくて消せない 恋のように言う きみがわたしの睡蓮だった
くらやみの自室に何もかも置いて 来たように立つくるぶしの白
眠るきみからは 若葉の匂いして 銀河は発火しているようだ
冥界を呼び出すような街灯の 夜道に白い息を吐き出す
暗くした台所の隅で 母はふんふんと いつまでも 蜂蜜の匂いを嗅いでいる
ヲタクと呼ばれていた彼が 校舎の影と溶け合って 誰かを殴っている
牛乳をとくとく注げば この冬の夜はいっそう 静まり返る
ざうざうと犬が雷雨に吠えている
真実は探るべきものささくれの 記憶をしまう引き出しがある
黙ってて、なんて 秘密の脅迫で 腐ったリンゴみたいな貴女
青春は夏にうまれて 野球部のファイ、オー聞いている 補習中
日向ぼこ ばあばを呼べば来るじいじ
嘘つきはだれだの椅子に 少女だけ 腰掛けているような かなしみ
鳥籠の中の静寂原爆忌
ペットボトルロケット が 空の青さに ひしひし うめく
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